<国内外における>炭素繊維・CFRPにおけるリサイクル・再利用技術の動向・課題

CFRPからの炭素繊維の各種回収技術から、その加工および再利用・製品適用技術まで!
カーボンニュートラルの観点からも注目のCFRPリサイクルの最新動向を解説します! 

セミナー趣旨

 これまで炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、軽量化による燃費の大幅な向上が期待される航空機に使われてきた。2010年代に入ってからは、様々な電子機器を装備した高級車や、大量の蓄電池を積んだ電気自動車などの軽量化のためにも使われるようになった。その結果、炭素繊維(CF)は最近5年間で約2倍の生産量となり、それに伴って使用済みCFRPおよびCF生産工程廃材も大幅に増加している。
 また、CFを用いた輸送機器は軽量化でき燃料は節約できるが、CFを製造する際には長時間高温で焼成するため、多量のエネルギーを必要とし、環境影響評価 (LCA)の結果では環境によい材料ではないとされる。長距離を走る商業用輸送機器でのみ効果が得られるという東京大学の高橋らの試算がある。その対策としては、使用済みの輸送機器から回収したCFを、同種の輸送機器に再利用することが最良の方法としている。
  本講演では、国内並びに国外におけるCFRPのリサイクル技術の最新動向を紹介する。

受講対象・レベル

・CFRPの研究開発に携わっている方
・複合材料のリサイクル事業を行いたいと思っている方
・CFRPの低コスト化のためにリサイクルCFの利用を考えている方

習得できる知識

・CFRPリサイクル技術の世界的な技術動向
・CFRPからCFを回収する技術
・回収したCFの加工技術
・回収したCFの製品適用技術

セミナープログラム

1. 緒言
  ・炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の出荷量
  ・CFRPの用途
  ・ボーイング787に使われている材料
  ・PAN(PolyAcryloNitrile)系CFの製造法
  ・CF製造時のエネルギーとCO2排出量
  ・CF廃材の種類
  ・CFRP廃材のリサイクルに適用可能な技術
  ・各種CFRPリサイクル技術の比較
2. 国内のCFRPリサイクル技術
 2.1 マテリアルリサイクル

  ・ACA-空気流によるCF回収技術
 2.2 熱分解法
  ・炭素繊維協会-実証プラント
  ・東レ-省エネルギ-熱分解法
  ・三菱レイヨン-省エネルギ-熱分解
  ・三菱ケミカル-省エネルギ-熱分解
  ・高安-前処理なし
  ・カーボンファイバーリサイクル工業-省エネルギ-熱分解
  ・リーテム、富士加飾-自動制御システム
  ・ファインセラミックスセンタ--水蒸気分解
 2.3 超臨界流体法
  ・静岡大 岡島准教授-亜臨界流体
  ・熊本大(現名大)-後藤教授-亜臨界アルコール
 2.4 加溶媒分解法
  ・東京工大 久保内教授-硝酸
  ・大阪府立大-酸
  ・産総研、東邦テナックス-液相分解
  ・アースリサイクル-グリコール
  ・日立化成-アルコール
 2.5 その他の回収技術
  ・八戸高専 杉山教授-電解酸化法
  ・成蹊大-電解酸化法
  ・信州大 水口特任教授-半導体分解法
  ・埼玉産技セ-CFRTPの有機溶剤溶解法
 2.6 再利用技術
  ・愛媛大、東レ-コンクリート
  ・JAXA-航空機部品
  ・阿波製紙(株)-CF製紙
  ・三菱重工-再生CFRTP評価
3. 海外のCFRPリサイクル技術
 3.1 マテリアルリサイクル

  ・HADEG Recycling (DE)-CF生産工程廃材
  ・Procotex (BE)-CF生産工程廃材
  ・Sigmatex (GB)-CF生産工程廃材
  ・Hexcel Reinforcements UK Ltd. (GB)-CF生産工程廃材
  ・Carbon Fiber Remanufacturing LLC (US)-CF生産工程廃材
  ・Fiberline Composites (DK)-CFRP工程廃材
  ・Airbus (FR)-航空機
  ・ROTH International (DE)-各種製品
 3.2 熱分解法
  ・Karborek (IT)、ENEA (IT)
  ・ELG Carbon Fibre Ltd. (GB)
  ・Carbon Conversions Inc. (US)
  ・REFORM (EU)-Re-Fib法
  ・Aachen Univ. (DE)-残留炭素除去
  ・Univ. of Concepcion (CL)-CNT付加
  ・Alpha Recyclage Composites (FR), Toulouse Univ.(FR)-水蒸気分解
 3.3 超臨界流体法
  ・The Univ. of Nottingham (GB)-超臨界プロパノール
  ・Harbin Inst. Of Tech. (CN)-超臨界水
  ・Vartega (US)-超臨界CO2
  ・Cranfield Univ. (GB)-亜臨界アセトン/水
  ・Washington State Univ. (US)-亜臨界水orエタノール
  ・Korea Inst. Of Sci. & Tech. (KR)-超臨界水
 3.4 加溶媒分解法
  ・Adherent Technologies, Inc. (US)-溶媒不明
  ・Advanced Plastics Technologies, Ltd. (GB)-酸、塩基
  ・Siemens (DE)-アミン
  ・寧波材料技術與工程研究所 (CN)-DMF/H2O2
  ・中国科学院大学 (CN)-AlCl3/酢酸
  ・The Boeing Company (US)-各種溶媒
  ・Shocker Composites (US)-プリプレグ、インライン
  ・Indian Inst. Of Tech. Madras (IN)-酢酸/H2O2
  ・Global Fiberglass Solutions (US), Washington State Univ.(US)-エタノール、水
  ・Nuremberg Inst. Of Tech. (DE)-NMP→H2O2
  ・Catack-H (KR)-水+?
  ・Korea Inst. Of Sci. and Tech.(KR)-水
  ・Korea Inst. Of Sci. and Tech.(KR)-水+界面活性剤
 3.5 その他の回収技術
  ・Vetrotex France S.A. (FR)-溶媒洗浄法
  ・DaimlerChrysler AG, (DE)-高周波分解法
  ・Shenzhen Univ. (CN)-電気分解法
  ・Shenzhen Univ. (CN), Univ. of Manchester (GB)-電気分解法
  ・Kunming Univ. of Sci. and Tech. (CN)-高周波分解法
  ・Fraunhofer Institut fur Chemische Technologie ICT (DE)-高周波分解法
 3.6 易分解樹脂
  ・オランダ応用科学研究機関(TNO)(NL)-Diels-Alder反応を利用した樹脂
  ・Mallinda (US) /Univ. Colorado Boulder (US)-新規ポリイミン
 3.7 再利用技術
  ・Imperial College London (GB)-評価技術
  ・North Carolina State Univ. (US)-評価技術
  ・CFK Valley (DE)-航空機部品
  ・SGL ACF/BMW (DE)-自動車部品
  ・Triumph Composites Systems (US),Washington State Univ.(US)-航空機部品
  ・Steelhead (US), Vartega (US), Michelman (US)-圧力容器
  ・Composite Recycling Technology Center (US)-パドル
  ・Composite Recycling Technology Center (US)-ベンチ
  ・Composite Recycling Technology Center (US)-合板
  ・Composite Recycling Technology Center (US)、ELG Carbon Fibre Ltd. (GB)、
   Inst. For Advanced Composite Manufacturing Innovation (US)-シートバック
  ・Dell (US), SABIC (SA) -ノートPC筐体
  ・Boeing (US), ELG Carbon Fibre (GB)
  ・Adesso Advanced Materials Wuhu Co., Ltd. (CN)-自動車部品
  ・Vartega (US), Janicki Industries (US)-航空機部品
  ・Vartega (US), Janicki Industries (US)-航空機部品
  ・Composite Technology Center (DE)、Airbus (FR)
  ・Alchemy Bicycle Co (US), Vartega Inc.(US)
  ・Fraunhofer ICT (DE)-電池セパレータ
  ・Vartega (US), Braskem (BR)-CF強化PP3Dフィラメント
  ・CarloRatti Associatti、Italo Rota (IT)-MAE Museum
  ・Vartega (US)-自動車部品
  ・Vartega (US)-自転車部品
  ・Fairmat (FR)-プリプレグ-パデルラケット、インソール
  ・Hefei Univ.、Hefei Univ. of Tech. (CN)-回収CFの配向技術
  ・Vélos Advancements (NZ)-自転車
  ・Lenovo (CN)、東レ (JP)-ノートPC
  ・IPC/CReCoF (FR)-複合材料リサイクルガイドブック
4. 結言
 (1) 結論
 (2) 今後の技術課題
<質疑応答>

セミナー講師

 溶解技術(株)代表取締役 博士(工学)  柴田 勝司 氏

セミナー受講料

【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円

【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円

*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

  • 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
    (開催1週前~前日までには送付致します)
    ※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
    (土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
  • 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
  • Zoomを使用したオンラインセミナーです
    →環境の確認についてこちらからご確認ください
  • 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

47,300円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、コンビニ払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

炭素系素材   化学反応・プロセス   省資源

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