ステージゲート・プロセスを活用したR&Dテーマ評価・選定のマネジメント
★ステージゲート・プロセスの本来的な意味を紹介し、実際の各ゲートでの評価項目、
ゲートでの議論の方法、その他運用法および体制について詳しく解説する!
※オンライン会議アプリZoomを使ったWEBセミナーです。ご自宅や職場のノートPCで受講できます。
セミナー趣旨
ステージゲート・プロセスは、日本ではステージゲート『法』という名前で呼ばれていますが、ステージゲートは決して方法論ではありません。全ての企業のテーマ・マネジメントプロセスはなんらかの形で評価の場、すなわち「ゲート」が存在していますので、すでにステージゲート・プロセスの構造となっています。しかし、多くの企業において、テーマの評価の視点や意思決定の仕組みは明文化されていません。またステージゲートに関しては、日本企業の間で様々な誤解が存在しています。そのような結果、筋がさほど良くないテーマが滞留している、といったことが多くの企業で常態化しています。このように適正に行われていないテーマの評価を、評価の視点を決め、評価・意思決定の方法を定め、きちんとした仕組みとして運用していく必要性および効果には、極めて大きなものがあります。
また、本来のステージゲート・プロセスは、単にテーマのマネジメントを効果的・効率的に行なうだけでなく、革新的な製品や技術を継続的に生み出すことを目的としています。
本セミナーではこのようなステージゲート・プロセスの本来的な意味を紹介し、その後それらを踏まえた実際の各ゲートでの評価項目、ゲートでの議論の方法、その他運用法および体制についての議論を行います。
受講対象・レベル
本セミナーは、ステージゲート・プロセスについて初めて学ぶ方から、既にステージゲート・プロセスを利用されている方まで、広い階層の方々を対象とします。
・研究開発部門企画管理者・担当者
・実際に製品開発・研究開発に携わる管理者・担当者
・新規事業企画・経営企画管理者・担当者の皆様、など
習得できる知識
これまでの本セミナー参加者の皆さんからは、高い評価をいただいております。
「ゲート運営の評価項目についてのところが、非常にわかりやすかった。」
「ステージゲートなくして効率化を進める企業が多い中で、改めてゲート設定の有効性を再考する機会が得られた」
「ゲートの運営に関する内容、特に社内に対してどの様な考え方、証明の仕方が有効かが参考になりました 」など
セミナープログラム
1.ステージゲート・プロセスとは本来どのようなものか?
(1)ステージゲート・プロセスとは?
(2)ゲートでは製品や事業の成功の視点で評価する
(3)ステージゲートは方法論ではない
-ステージゲート『法』という命名は誤り
-全てのプロセスには既にステージとゲートが存在
-英語ではStage-gate process
(4)ステージゲート・プロセスの背景と歴史
2.なぜ今きちんとしたステージゲート・プロセスが必要なのか?
(1)21世紀の日本の産業界の現実
(2)日本企業が行く道
(3)革新的製品・事業・技術創出には
(4)ステージゲート・プロセスの狙い
3.ステージゲート・プロセスの誤解と正しい理解
(1)テーマを切るためのものではない
(2)経営者の意思決定の『代替』ではない(意思決定の強力な『支援』の仕組み)
(3)進捗管理の手法ではない(ゲートでは進捗管理も行うが)
(4)デザインレビューの一部ではない
(5)「不確実性の高い初期段階には役に立たない」ものではない
4.不確実性への対応としてのステージゲート・プロセスの11の工夫
(1)不確実性を低減する
工夫1:積極的市場との対話
工夫2:フロントローディング
工夫3:英知を集める
(2)不確実性を所与とする
工夫4:多産多死
工夫5:投資を段階的に増やす
工夫6:評価の段階的精緻化
工夫7:初期には迷ったら前に進める
(3)不確実性に起因する判断の誤りを所与とする
工夫8:中止になっても非公式には継続の自由を与える
工夫9:中止テーマに別予算を与える
(4)中止にしても成果を活用
工夫10:中止になっても金庫に保存して活用
工夫11:成果を外部に提供(オープンイノベーション)
5.ステージゲート・プロセスの種類
6.ゲートの役割と評価項目
(1)不確実性対応のフレームワークを踏まえ具体的な活動にまで翻訳
(2)ゲートの役割
(3)ゲートにおける評価項目の全体像
(4)評価項目1:「プロジェクトの進捗度」
(5)評価項目2:「プロジェクトの魅力度」に関する評価項目例(※:この部分は評価項目別に詳細に議論)
(6)各ゲート別評価項目(例)
(7)評価項目3:「今後の目標・施策・計画」
(8)「戦略」の構成要素との関係
(9)クーパー案と本案の関係
7.ゲートでの評価と意思決定
(1)評価者の役割
(2)誰が評価するか?(ゲート会議出席者)
(3)評価のタイミングは?
(4)誰が成果物(ゲート会議用資料)を作るか?
(5)プロセスマネジャーとは?
-プロセスマネジャーの役割
-プロセスマネジャーは誰がなるか?
(6)議論・意思決定の3つのステップ(準備およびゲート会議の進め方)
-3つのステップ
・ステップ1:事前の成果物の評価者への提出と 準備
・ステップ2:検討会でのプレゼンテーションと質疑 応答
・ステップ3:検討会での評価者の間での議論と意思決定
-注意点
・必ずゲート会議用テンプレートを作る
・ゲート会議用テンプレートの工夫と注意点
・ゲート会議での有効な議論・意思決定法
8.ステージゲート・プロセスの導入事例
・富士フイルム
9.ステージの活動
(1)成果物(ゲートに向けての評価用資料)の作り方
(2)情報源・情報収集法
・仮説・検証・進化を中心に
・フェルミ推定を活用
10.研究開発担当者のステージゲート導入に対する抵抗への対処法
11.最後に :ステージゲートのその他の重要な意味
(1)マネジメントと研究者とのコミュニケーションツール:研究開発活動の見える化を実現
(2)研究者の事業化マインドを高める
(3)評価者にとっての学びの場
(4)イノベーション創出への貢献
【質疑応答】
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セミナー講師
ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長 浪江 一公 氏
※元 日本工業大学 大学院技術経営研究科(MOT) 教授
【略歴】
大手電機メーカー、アーサー・D・リトル(ジャパン)㈱、等を経て、現在ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長。
技術マネジメントおよび経営に関するコンサルティングにおいて30年の経験を有す。
2022年3月まで日本工業大学大学院技術経営研究科(MOT)教授を兼任。
北海道大学工学部、米国コーネル大学経営学大学院(MBA)卒。
【著書】
「プロフィット・ピラミッド超高収益を実現する14のシンプルな法則」(ダイヤモンド社)
(韓国語及び中国語でも出版)
「高収益革命のデザイン」(ダイヤモンド社)
「製造業の高収益革命」(同上)
「全図解 戦略参謀マップ」(同上)
【訳書】
「ステージゲート法―製造業のためのイノベーション・マネジメント」(英治出版)
「エマソン 妥協なき経営」(ダイヤモンド社)
「会社の不文律」(同上)
その他、技術マネジメント、事業戦略、ビジネスモデル等のテーマで雑誌への寄稿多数。
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合44,000円、
2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
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- 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
講師のプロフィール
プロフェッショナリズムと豊富な経験をベースに、革新的な製品やサービスを創出するプロセスの構築のお手伝いをいたします。
浪江 一公
なみえ かずきみ / 東京都 / ベクター・コンサルティング株式会社
ベクター・コンサルティングは、Bridging technologies and markets toward creating innovationsを目指し、クライエント企業様に技術と市場との間の橋渡しによりイノベーションの...続きを読む