★複合化の考え方、複合材料の設計事例、熱膨張の評価手法
★電子デバイス分野で関心を集める負熱膨張性微粒子の開発と応用技術を紹介
セミナー趣旨
固体材料の熱膨張制御を行う際に必要となる材料学的基礎を修得します。無機固体を中心に、固体の成り立ちや熱膨張をはじめとする物理的性質、熱膨張の評価法を解説します。金属や樹脂など様々な材料の熱膨張を制御する目的で、「温めると縮む」負熱膨張材料を熱膨張抑制剤として含有する複合材料が検討されています。この負熱膨張材料については、近年進展がめざましく、従来材料の数倍から十倍大きな負熱膨張を示す新規材料も見つかっています。これら負熱膨張材料について、その材料群とメカニズムを詳しく紹介します。また、これら負熱膨張材料を熱膨張抑制剤として含有する熱膨張可変複合材料について、実例をもとに、材料設計に必要な複合則や複合化で実現される機能、今後の課題などを解説します。とりわけ電子デバイスの分野で近年関心が高い負熱膨張性微粒子の開発と応用を紹介します。
本講演は、特別な前知識なしで受講できます。この講習では、様々な例題を解き、歪ゲージによる熱膨張評価のデータ処理を実践することで、熱膨張の評価を経験していない受講者に対しても、知識が研究開発の現場で応用できるよう配慮します。
習得できる知識
・固体材料の物理的性質
・負熱膨張の機構と材料
・固体材料の熱膨張評価手法
・複合材料の熱膨張設計・解析法
・負熱膨張材料を含有する複合材料の実例
セミナープログラム
1.固体の熱膨張
1.1 結晶とその電子状態
1.2 固体の物理的性質
1.3 格子振動の非調和性と熱膨張
1.4 熱膨張の評価
2.負の熱膨張
2.1 物質とメカニズム
2.2 従来型負熱膨張: 強固な共有結合の役割
2.3 相転移型負熱膨張
2.4 ハイブリッド負熱膨張
2.5 材料組織効果
3.固体材料の熱膨張制御
3.1 複合材料の熱膨張評価モデル
3.2 複合材料における熱膨張制御の実例
3.3 負熱膨張材料による熱膨張制御
3.4 負熱膨張性微粒子による局所領域制御:PyroAdjusterを例に
【質疑応答】
セミナー講師
名古屋大学 大学院工学研究科 応用物理学専攻 教授 博士(工学) 竹中 康司 氏
略歴
1991年3月 京都大学理学部卒業
1996年3月 東京大学大学院工学系研究科(物理工学専攻)博士課程修了
1996年4月 名古屋大学大学院理学研究科(物質理学専攻)助手
2003年4月 理化学研究所研究員
2007年4 月 名古屋大学大学院工学研究科(結晶材料工学専攻)准教授
2013年7 月 名古屋大学大学院工学研究科(マテリアル理工学専攻)教授
2017年4月 改組により名古屋大学大学院工学研究科(応用物理学専攻)教授
セミナー受講料
1名につき49,500円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき44,000円(税込)〕
受講について
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