
不正を未然に防ぐための内部統制構築の着眼点
最近事例に基づく不正防止体制の構築
不正に対処する内部監査の手順・監査技法,最新の防止対策事例を公開!!
セミナー趣旨
コーポレートガバナンス,コンプライアンスの強化のため,内部統制の充実が企業に求められ,JSOXといわれる金融商品取引法に定められた内部統制の有効性を評価した「内部統制報告書」の提出が2008年4月より上場企業に義務づけられ,本年ですでに17年を経過しました。しかしながら財務報告の意図的な虚偽記載で投資家を欺く不正や,個人の利益を目的とした着服により組織を欺くという不正が絶えません。
本コースは,米国系グローバル企業に永年勤務し内部統制の構築に携わり,米国SOX法に基づく外部監査に対応し,更にJSOX内部統制のコンサルティング活動にも豊富な経験を持つ公認内部統制管理士の講師が,不正に対処するための内部監査の手順・監査技法,不祥事防止対策等を,最近の事例を多用して集中講義いたしまので,有益なセミナーとなります。
セミナープログラム
- 1.不正とは
- (1)内部統制における不正の定義
- (2)不正の種類
- 2.最近の事例に見る不祥事
- (1)有価証券報告書虚偽記載の推移
- (2)23年度有価証券虚偽記載による課徴金納付命令勧告の実態
- (3)24年度有価証券虚偽記載による課徴金納付命令勧告の実態
- 3.内部監査による不正の発見と対処
- (1)不正要囚のトライアングル
- (2)不正発見の基本
- (3)不正調査の手順
- (4)組織の利益を目的とした不正の兆候と手ロ?
- (5)組織の利益を目的とした不正の兆候と手口?
- (6)組織の利益を目的とした不正の兆候と手ロ?
- (7)個人の利益を目的とした不正の兆候と手ロ?
- (8)個人の利益を目的とした不正の兆候と手口?
- (9)個人の行動から見た不正の兆候
- (10)経営陣が絡む不正の対処
- 4.不正防止のための内部統制体制の構築
- (1)不正防止の基本
- (2)「プレッシャー」の除去
- (3)「正当化」の除去
- (4)抑止体制の構築?・職務分掌と相互牽制体制
- (5)抑止体制の構築?・内部監査の強化
- (6)不正リスク・アセスメント
- ◎まとめと質疑応答
セミナー講師
小林祥三 氏
小林経営士事務所代表,
公認内部統制管理士,
元エクソンモービル化学部門内部統制統括部長・エクソン石油取締役
略歴
1944年名古屋市に生まれる。
1967年名古屋大学工学部応用化学科卒業。
1967年エッソ石油(現エクソンモービル)入社。
会社派遣により1973年慶応大学ビジネススクール卒業(財務管理専攻)。
香港、シンガポールのエクソンケミカル社アジア太平洋本社に営業マネージャー及び業務プロセス変革プロジェクトマネージャーとして前後3回累計9年間海外勤務。エクソンモービル日本法人にて機能化学品事業部長、化学品本部機構・業務変革管理統括部長、内部統制統括部長を歴任。
2004年米国SOX法に基づく日本法人の第1回外部監査に対応、適正監査意見を得た。エクソン社は米国SOX法制はるか以前から、米国COSOフレームワークに準じた厳しい内部統制を実施しており、それに対する対応を業務を通じて深く体験してきた。その中にあって、特に2004年の米国SOX法施行時には、日本法人における内部統制に対する社員の教育・訓練、内部統制体制の構築強化の責任者及びその運用の評価に携わり、米国監査法人による内部統制監査にて適正評価を得た実績を持つ。また、この間、インフィニアムジャパン社(エクソンモービルとシェルのグローバル合弁事業の日本法人)の常勤監査役を6年間務める等、長年に渡りコンプライアンス・内部統制のプロフェッショナルとして活躍した。
小林経営士事務所を設立。
現在、内部監査・内部統制、経営革新計画等々、中小企業経営者が直面する経営課題を多角的サポートする一方、(株)アール常勤監査役を兼務。
著書に 「日本版SOX法対応内部統制Q&A」 「JSOX法で求められる内部監査人の役割と実務」新技術開発センター刊。
セミナー受講料
35,000円(消費税込)※テキスト代を含みます。
受講料
35,000円(税込)/人