【中止】＜基礎から学ぶ＞プラスチック材料の破壊メカニズムと強度設計

セミナー趣旨

  近年、バイオ由来のプラスチック材料が数多く開発されているが、変形を加えるとすぐに壊れる脆性破壊材料が多い。石油由来プラスチックからバイオ由来プラスチックに置き換えるためには、脆性破壊から大きく変形した後に壊れる延性破壊にする必要がある。つまり、プラスチック材料の破壊に関して理解することは、バイオ由来プラスチックの強度設計するうえで非常に重要である。
  本講演では、材料強度の基礎から始める。特に弾性変形と塑性変形、ボイドやクレイズなど基礎的な用語から詳しく解説する。そして、実際の高分子材料の研究例を交えながら、せん断変形支配の場合の破壊と体積変形支配の変形の破壊に分けて詳しく解説する。これらを通じて、一軸伸張変形や切り欠きがある高分子材料の変形について理解できるようにする。また、これらの知見を踏まえて、高分子材料の強度設計に関して理解することを目指す。最後に、最近の高分子の破壊に関する研究例を紹介する。

習得できる知識

プラスチック材料の破壊に関する幅広い知識が得られ、プラスチック材料の強度設計に対する考え方を理解することができます。
若手技術者や新人の方にもおすすめです。

セミナープログラム

1．破壊メカニズムを理解するための基礎知識
　　1) 力学物性
　　2) 構造解析
　　3) 計算機シミュレーション
2．材料強度の基礎
　　1) グリフィスの理論
　　2) せん断変形と体積変形
　　3) ひずみの拘束による応力集中
3．せん断変形支配の高分子材料の変形と破壊
　　1) 塑性変形
　　2) ソフトニングとネッキング
　　3) 配向硬化
　　4) せん断変形支配の下での破壊
4．体積変形支配の高分子材料の変形と破壊
　　1) ボイドの形成とその不安定拡張
　　2) ひずみの拘束とボイドの不安定拡張
　　3) 切り欠きのひずみの拘束によるボイドの不安定拡張
　　4) ひずみの拘束による高分子材料の脆性的な破壊
5．高分子材料の強度設計
　　1) 高分子材料の強度の境界条件依存性とタフニング
　　2) 非晶性ガラス状高分子の強度設計
　　3) 結晶性高分子の強度設計
6．最近の高分子材料の破壊に関する研究について
　　1) 熱老化と分子量依存性
　　2) Essential Work of Fracture
　　3) X線散乱法による密度揺らぎ

セミナー講師

 山形大学 大学院有機材料システム研究科 准教授　  西辻 祥太郎 氏

■ご略歴
2009年3月　京都大学大学院工学研究科博士課程高分子化学専攻修了
2009年4月　山形大学大学院理工学研究科高分子ナノ構造制御工学講座(寄付講座)特任助教
2012年4月　山形大学大学院理工学研究科機能高分子工学専攻助教
2016年4月　山形大学大学院有機材料システム研究科有機材料システム専攻助教
2023年4月　山形大学大学院有機材料システム研究科有機材料システム専攻准教授
■ご専門および得意な分野・ご研究
ポリマーアロイ、高分子物性
■本テーマ関連学協会でのご活動
高分子学会、プラスチック成形加工学会、日本ゴム協会

セミナー受講料

【オンラインセミナー（見逃し視聴なし）】：1名47,300円(税込（消費税10％）、資料付)
＊1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円

【オンラインセミナー（見逃し視聴あり）】：1名52,800円(税込（消費税10％）、資料付)
＊1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円

＊学校法人割引；学生、教員のご参加は受講料50％割引。

受講について

• 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
  （開催1週前～前日までには送付致します）
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