
セミナー趣旨
2020年代、世界は劇的なエネルギー情勢の変化に直面することとなった。カーボンニュートラルに向けた取り組みの世界的加速に加え、ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー・経済安全保障の重要性の高まりといった潮流は、エネルギーシステムに抜本的変革を迫っている。 将来のエネルギーシステムは互いに絡み合う複雑な課題を克服する必要があるが、その中で水電解・グリーン水素がCN時代のキーとして脚光を浴びている。他方、これらの本格普及には技術面・制度面双方で課題が残されており、我が国としても将来と足元を結ぶ実効性の高い戦略が求められている。
本講演では2024年の前回講演以降の様々な動きを反映した水電解技術・市場の最新動向を概観し、普及に向けた課題と展望を紹介する。ただし前回講演で提示した論点は依然普遍的内容を含むと考えている。講演ではこうした「変わるもの」と「変わらぬもの」双方に目を向けた内容とする。
セミナープログラム
1. グリーントランスフォーメーション(GX)時代の水素
(1) なぜ水素なのか? -GX時代の水素の役割-
(2) グローバルでの水素需給見通し
(3) 諸外国の水素戦略 -動き出した支援制度-
(4) 日本の水素戦略のいま
2. 潜在市場での先陣争い -諸外国の水電解産業戦略-
(1) 国内外のグリーン水素プロジェクト動向 -過熱を経て進む峻別-
(2) 国内外の水電解装置の生産動向
(3) 国内外主要プレーヤーの水電解装置の開発動向
3. 資源リスクと次世代技術 -諸外国のR&D戦略-
(1) 水電解普及への課題と国内外の水電解R&D戦略
(2) 水電解装置の技術課題と国内外主要プレーヤーの開発動向
4. まとめ –日本への示唆-
(1) 国内における将来の水素利用の姿 -Power to Gasの価値-
(2) 国内における水電解技術開発の方向性
(3) 機会と課題 –まとめに代えて-
5. 関連質疑応答
6. 名刺交換・交流会
セミナー講師
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
サイエンスソリューション部 デジタルエンジニアリングチーム
上席主任コンサルタント 博士(理学)
仮屋 夏樹 氏
2013年東京大学理学系研究科物理学専攻修士課程修了。同年みずほ情報総研(現みずほリサーチ&テクノロジーズ)(株)入社。入社以来水素・燃料電池分野はじめエネルギー技術に関する調査研究、技術開発支援に従事。博士(理学)。
セミナー受講料
1名:37,580円(税込) 2名以降:32,580円(社内・関連会社で同時お申し込みの場合)
※地方公共団体ご所属の方は、2名まで11,000円(税込)
但し、会場受講またはライブ配信受講限定。2名様の受講形態は同一でお願いいたします。
受講について
会場またはライブ配信受講
ライブ配信受講の方は、お申し込み時にご登録いただいたメールアドレスへ、Zoomでの視聴用URLとID・パスワードを開催前日までにお送りいたします。
アーカイブ配信受講
<1>セミナー終了3営業日後から2週間何度でも、アーカイブをご視聴いただけます。
<2>収録動画配信のご用意ができ次第、視聴URLと配付可能な講演資料をお送りいたします。
<3>質疑応答は原則として収録録画からカットされますが、ご視聴後のご質問など、講師とのお取次ぎをさせていただきます。
受講料
37,580円(税込)/人
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