誰にも分かるQC工程図(QC工程表)

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終戦後、アメリカから日本に品質管理が導入され戦後の日本の高度成長を支える土台となり、日本製は高品質の代名詞となりました。この時代の品質管理は、作業の標準化を中心にしたもので作成され、これを活用することによりバラツキの少ない製品が生産され、品質管理が一挙に促進されました。今回は、このような背景を踏まえて、QC工程図(QC工程表)の概要を解説します。

【目次】

       

      1. QC工程図(QC工程表)の目的

       

      QC工程図(QC工程表)とは、ある製品が生産工程を通して出荷されるまでの各段階で、保証されるべき特性ごとに検査、確認の方法、基準を記載した図です。 これによってすべての必要項目が、どこでどのように保証されているかを一覧することが可能になります。本来は製品を設計した時に決まっているべきではありますが、作り始めてからより良い検査方法が見つかったりします。 その都度、QC工程図を改訂して現状に合わせておく事が重要です。

       

      QC工程図(QC工程表)は品質保証のプログラムを表しており、その内容は製品ができるまでの工程において、どのような製造条件でコントロールし、どのような品質特性を検査しているかを書き表しています。QC工程図(QC工程表)は、部品・材料の受けれ、加工、製造、運搬出荷を含めたプロセスのすべてを網羅し、良い製品を長期的につくり続けるためのものづくりの設計書です。

       

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      終戦後、アメリカから日本に品質管理が導入され戦後の日本の高度成長を支える土台となり、日本製は高品質の代名詞となりました。この時代の品質管理は、作業の標準化を中心にしたもので作成され、これを活用することによりバラツキの少ない製品が生産され、品質管理が一挙に促進されました。今回は、このような背景を踏まえて、QC工程図(QC工程表)の概要を解説します。

      【目次】

           

          1. QC工程図(QC工程表)の目的

           

          QC工程図(QC工程表)とは、ある製品が生産工程を通して出荷されるまでの各段階で、保証されるべき特性ごとに検査、確認の方法、基準を記載した図です。 これによってすべての必要項目が、どこでどのように保証されているかを一覧することが可能になります。本来は製品を設計した時に決まっているべきではありますが、作り始めてからより良い検査方法が見つかったりします。 その都度、QC工程図を改訂して現状に合わせておく事が重要です。

           

          QC工程図(QC工程表)は品質保証のプログラムを表しており、その内容は製品ができるまでの工程において、どのような製造条件でコントロールし、どのような品質特性を検査しているかを書き表しています。QC工程図(QC工程表)は、部品・材料の受けれ、加工、製造、運搬出荷を含めたプロセスのすべてを網羅し、良い製品を長期的につくり続けるためのものづくりの設計書です。

           

          2. QC工程図(QC工程表)のフォーマット

           
          QC工程図(QC工程表)とは、下記のようなフォーマットで作成されます。

           

           
          QC工程表
           
          QC工程表
           
          QC工程図(QC工程表)は、作業単位(工程ごと)に、人、機械、方法、材料、測定(検査)の方法、つまりそれぞれ管理項目を決め、それを守ることによって、目的の品質特性が得られることを表しています。つまり、QC工程図(QC工程表)は特性要因図を表の形で表したものなのです。
          この事を理解しないで、QC工程図(QC工程表)を作成している例を多く見かけます。作業単位(工程ごと)に、人、機械、方法、材料、測定(検査)の管理方法をすべて規定しないと、例えば作業者が変わった時、スキルの不足した新人が作業したりしてしまいます。これを防ぐために、あらかじめ、この工程の作業は、作業スキルの認定を受けた作業者というようにQC工程図(QC工程表)で規定しておきます。
           
          そのほかに、機械の指定、ポカヨケ治具や測定具も規定します。つまり、目的の品質特性を得るための5Mの要因をすべて規定するのがQC工程図(QC工程表)であり、それを設計するのが工程設計なのです。製品ごとに作成されるQC工程図(QC工程表)の各項目について解説します。
           
          ●工程・・・・・部品の加工工程、組立工程など。例えば、切削工程・バリ取り工程、ねじ締め工程など
          ●作業方法・・・作業内容、作業手順。詳しい内容は作業指示書・機械操作手順書等で規定します。
          ●設備・・・・・その工程で使用する機械、工具、測定機、治具などを規定します。
          ●部材・・・・・その工程で使用する部品、材料、副資材などを規定します。
          ●作業者・・・・その工程で作業する作業者の資格、熟練度などを規定します。
          ●記録・・・・・その工程の測定項目、チェックシートなどを規定します。
          ●特性値・・・・上記の作業結果で得られた製品の特性値(寸法、外観基準など)を規定します。 
          ●検査方法・・・検査基準、検査手順、規格、公差などを規定します。
          ●測定機・・・・特性確認に必要な測定機類を規定します。 
           
          更にもう一つ注意点があります。4M変動が発生した時に、それに影響されない事が求められます。先ほどの人の交替の例のように、機械や材料が変更になった時、あるいはロットが変わった時にばらつきが生じた場合でも、目的の品質特性が得られるように作業しなければいけません。
           

          3. QC工程図(QC工程表)のメリット

           
          機械を定期的にメンテナンスしたり、始業点検や調整、試し加工して測定する材料の品質検査など、確実にものづくりを行うように管理項目を決めておきます。これを、工程の信頼性設計と言います。そしてその結果、信頼性に漏れが無いかどうかを工程FMEAで確認します。改めて、QC工程図(QC工程表)のメリットを整理すると次のようになります。
           
           ・工程の5Mの要因とその結果得られる特性(品質特性)を表にしたもの
           ・トラブルを未然に防止する予防策が組み込まれていること
           ・4M変動に影響されない対策が組み込まれていること
           ・重点的に管理する項目を明確にすること
           ・得られる品質特性値を明確にすること
           
            

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          この記事の著者

          濱田 金男

          製造業に従事して50年、新製品開発設計から製造技術、品質管理、海外生産まで、あらゆる業務に従事した経験を基に、現場目線で業務改革・経営改革・意識改革支援に取り組んでいます。

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