暗黙知の可視化プロセス 技術伝承とは(その6)
2019-02-07
前回のその5に続いて解説します。
暗黙知状態を可視化する場合、業種や業態・作業内容により大きくその可視化方法が異なっていますが、今までの暗黙知の可視化経験を元に共通的に活用できる部分を整理しました。この可視化プロセスは、可視化する実際の状況に合わせて改善や工夫する必要もありますが,多くのケースに対応できると考えています。暗黙知の可視化プロセスは、図4に示す手順で行い、その概要は次の通りです。
図4. 暗黙知の可視化プロセス
暗黙知作業は単位作業と要素作業から構成されているため、既存の資料などを基に作業分解を行い、図5の作業分解例のように縦軸に単位作業と横軸に各単位作業を構成する要素作業を整理していく。単位作業や要素作業の抽出は、模造紙とポストイットを使い、ブレーンストーミング方式で参加者が必要と思われることを一斉に書き上げ、全員で内容を確認・整合していきます。
図5. 作業分解例
既存資料類がない場合は、技術やノウハウを有する熟練者が参加しておく必要があります。また作業分解する際には、熟練者だけだと抽出する内容が散漫になるため、必ず伝えたい側も参加してもらうことが重要です。さらに抽出した結果は、エクセルなど...
を使い表形式にしておくと分かりやすく、熟練作業の特定や作業改善などを行う際に使い勝手が良いのです。
次回に続きます。
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