日々の作業で起きる作業ミス。「人は間違える生き物」なので、100%防止しようとしても、それはムリです。しかし、ちょっとしたことで作業ミスを減らすコトもできます。今日は、そんな心理学のおはなしをします。カンタンにできる、 ヒューマンエラー 防止策 。それは、整頓です!作業ミスが減り、効率もアップします!
1.まずは、自らの仕事の流れを考えてみましょう。
私たちは、作業を行う際、小さな中断をその流れの中に作っています。
例えば
- 工具や道具を探す時間で、作業が中断される。
- 情報や書類を探す時間で、作業が中断される。
ほんの短い時間だと思いますが、よく観察(分析)することで、中断が発生していることに気付くはずです。そして、この作業の中断が作業ミスの原因になるケースがあるのです。
2.私たちの記憶は時間と共に、どんどん忘れ去られています
ドイツの心理学者 エビングハウスの実験によると、私たちの記憶は時間と共に忘却することが解っています。というより「そんなの当たり前だよ。」と誰もが解っていることなのですが、エビングハウスの実験では「記憶してから20分の間に半分近くのことを忘れる。」ことが解っています。
さらには、記憶直後の忘却が特に激しいことも実験から得られています。言い換えると、作業をどこまでやったのか覚えておいて、後に作業終了ポイントに戻ろうとしても「どこまでやったのか??」覚えていないことが、現象が当たり前のように起きているのです。
とはいえ、仕事のプロセスに慣れている人だったら、手元にある作業の結果を見れば「あ~ここまで終えていたんだ!!」とカンタンに思い出し、また作業に戻ることができるのですが、時々、作業の復帰ポイントを間違えて、とんでもないポイントから作業を再開してしまうケースがあります。
この間違いは、本来やらなければならない作業を抜いてしまうことも発生し、作業ミスに繋がる現象です。
3.作業中断のデメリット
作業中断のデメリットは3つです。
(1)作業の中断は、記憶忘れを起こす。
作業を中断し、再開するとき「えっと、さっきどこまでやったっけ?」と作業を終えたポイントを頭の中で辿ることがありませんか?私たちの記憶は3秒もすると忘却が始まります。
(2)作業の中断は、重複作業が増える。
作業の復帰ポイントに戻らず、同じ作業を繰り返してしまうと、重複作業が発生しムダが生じます。
(3)作業の中断は、作業間隙を作る。
作業復帰ポイントが、とんでもないところへ戻ると、作業プロセスが抜けた状態で作業を再開することもあり、これを「手抜き」を呼ぶこともあります。
まずは、仕事を観察して、作業中断がどのような時に起きるかを確認してみる。この気付きが、作業ミスが減り効率もアップ!のきっかけに!
4.環境の整備をすることが、大切な ヒューマンエラー 防止策 !
作業中断を少しでも無くすような、職場環境の整備が大切です。
具体的には
- モノを探す時間を極力短くするような配置。
- 情報を探す時間を極力短...
私たちの仕事は、「モノ」と「コト」から成り立っています。
例えば、チェックリストにチェックマークを書き入れる仕事の場合だと、チェックリスト用紙やペンは「モノ」。書き入れる動作が「コト」(書くこと)に該当します。このモノゴトを探すことや想い出す時間を極力短くするよう、職場と仕事の整頓がとても大切です。
職場や仕事の整頓で『1秒でも早くモノゴトにアクセスする方法』を探してみませんか?
次回に続きます。