部下に作業標準・手順を伝えても、なかなか理解してもらえない。やってはいけない危険な作業を説明しているのに、なぜかその作業をやってしまう。頼んでおいたのに、期待通りのパフォーマンスを発揮してくれない。もしかしたら、あなたの”言葉”が相手の心に響いていないのかもしれません。今回は、伝える技術、説明や 説得上手になるためのノウハウについてのお話しです。あなたの言葉選び次第で、相手の行動を変容させることができます。
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1.脳内にあるプログラム「メタプログラム」とは
私たちの脳内では、言語を処理してその意味を理解しています。そして、その処理にはメタプログラムというプログラムを使って処理することが解っています。あなたや、あなたの部下や後輩も、このメタプログラムを使って言葉を理解しています。現時点で、メタプログラムは150個以上発見されており、人の言葉の理解の研究が進んでいます。
例えば「この書類読んでおいて」と言われたケースと「この書類見ておいて」と言われた場合、あなたはどちらが”納得”して書類内容を確認・把握しようと思いますか?
この質問をすると、約55%の方が「見ておいて」と言われた方が、”読もう!”という気持ちになります」と答えてくださいます。また「読んでおいて」と言われて、”読もう!”という気持ちになる方は、約3%です。
- 「見ておいて」と言われて、行動を起こそうとする人は「視覚型」のメタプログラムを脳内に有しています。
- 「読んでおいて」と言われて、行動を起こそうとする人は「読解型」のメタプログラムを脳内に有しています。
さらには「聴覚優位型」や「体感覚型」のメタプログラムも発見されています。
2.相手のメタプログラムに合わせて伝えるテクニック
あなたが人と話す場合、相手がどのメタプログラムを有しているかをプロファイルし、そのプログラムに合わせた言葉を使って話すテクニックを「LABプロファイル®注.」と呼びます。LABとは、Language and behaviorの略です。
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注.LABプロファイル®:脳のプログラムに該当するプログラムは、メタプログラムと呼ばれていますが、67個のプログラムがその研究からわかっています。また、文献よっては、メタ・メタ・プログラムというさらに詳細に分けられた研究結果も発表されていて、その数は、なんと!154個にもなります。ロジャー・ベイリーは、これらを日常で実用的に使うためにはという考えで整理を進め、14個のメタプログラムを理解し応用することで、相手のモダリティーやサブモダリティー形成にストレス無く対話を進めることができるようにしました。この、実用的で効果的な知識体系が LABプロファイル® です。 LABプロファイル® は、言葉の魔術を使いこなす、シェリー・ローズ・シャーベイにより、書籍「影響言語で人を動かす」で全世界に発信されています。
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私たちの脳は、YESと思うことが繰り返されることで、モノゴトを理解します。あなたも、上司や先輩の話を聴いていて、”YES!”と思うことが続くと、その理解の深さや明確さが高まることでしょう。ところが、上司や先輩の話を聴いていて、次のような感覚を抱く(YESでなくNOの状態)と、相手の話している内容が全くといっていいほど入ってこなくなるはずです。
- ん?なんのことだろう。
- えっ?何を言っているんだろう?
- はぁ?さっぱり解らない・・・・
そう、私たちの脳は、YESが続くコトでモノゴトを理解し、NOの数が増えれば増えるほどモノゴトの理解ができなくなります。
LABプロファイル®では、相手にYESと思わせる言葉を、相手のメタプログラムに合わせて選びながら伝えることができるテクニックです。
- 目から入るのは、光の情報。
- 耳から入るのは、音の情報。
- 鼻や口からは、化学物質情報。
- 体からは、体感覚情報。
私たちの脳は、情報を外部から取り入れ、メタプログラムを使って処理し、枠組みや意味づけをして”理解”をしています。ところが、全ての物理化学的な情報を取り入れて、メタプログラムが処理をしているのかというと、そうでは無いようです。過去の経験や知識を使って、情報の歪曲や削除をしていることが解っています。
3.LABプロファイル®の活用が説明・説得上手 への近道
ビジネスシーンにおいても、あなたは多くの歪曲や削除をしながら情報処理をしています。もちろん、あなたの部下や後輩も同...