今回は、研修を開催するときに、私が使っている話術についておはなしします。受講生の「学びのモチベーション」を高め、リスキリングを促しやすくするためのノウハウ、その気にさせる時の基本の”き”です。
- 研修って、もっとつまらなくて、面倒くさいと思っていました。
- こんなに、楽しく学べたので、ぜんぜん眠くなりませんでした。
- 楽しいので、頭にどんどん入ってきました。
研修講師を担当した時、私は、こんな言葉を受講生からもらうことができます。本当に、嬉しいですね。さらには「時間が短く感じて、もっと研修を続けて欲しかった。」という感想をいただくことも、しばしばあります。人は時間を短く感じる時には「フロー状態」という脳内モードにはいります。「フロー状態」は、時間を忘れるほどモノゴトに没頭し、高い生産性、創造性、学習、高い満足感を得ることが解っています。リスキリングをさけばれる昨今、この「フロー状態」との関係性も大切にしたいと考えています。
1.「学び」の3つのプロセス
人は、次の3つのプロセスを経て「学び」を進めます。
- インプット情報を意識し、受け入れる。
- 過去の経験と知識と照合しながら理解を進める。
- 納得というアウトプットを生み出す。
そして、このプロセスを円滑に進めるためには、モチベーションの高揚が関わります。
また、モチベーションの高揚は、脳内にインストールされている「メタプログラム」という、脳を機能させるためのプログラムも関わってきます。私たちの脳は、コンピュータのようなもので、情報がインプットされると「メタプログラム」を使って情報処理を行います。
そして、この「メタプログラム」が、人それぞれ違っていることも解っています。なにか情報を与えたとしても、全員が同じモチベーションで、その情報を受け取ることはないのです。あなたの「メタプログラム」に合った情報が届くと、あなたのモチベーションは高揚します。
逆に、あなたの「メタプログラム」に合わない情報が届くと、あなたのモチベーションは高まりません。人は自分の「メタプログラム」に合った情報が届くことで「フロー状態」に入りやすくなるのです。では、相手を「フロー状態」にするには、どのような情報の伝え方をしたら良いのでしょうか?
私が、いつも研修で意識していることは『相手の知識と経験に合わせて、話す内容を変えている』ということです。