TRIZは難しいという声を聞きます。そこで、ものづくりドットコム 登録専門家の粕谷 茂氏が、分かり易い事例からTRIZを紹介している記事を厳選して紹介します。
◆「TRIZ」とは
TRIZとは、1940年代にロシアの発明家であり特許審査官でもあったゲンリッヒ・アルトシュラーが、多数の特許に触れるうちに一連のアイデア発想の共通点を見出し、それらを法則化してまとめたものです。
技術課題へのアイデアが出ない場合はもちろん、既にある場合でもより多くの良質なアイデアの中から選択する事で、開発設計の後戻りによる無駄を防止する事が可能となります。 旧来のTRIZは10個ほどのサブツールから成り立ち、必要なアイデアに応じて使い分けるのですが、現在ではそれらを包含した支援ソフトが発達しており、それらを使うのが一般的です。
◆ TRIZの40の発明原理とは
TRIZの40の発明原理は、発想技法TRIZの骨格をなすサブツールで、アルトシュラーおよびその弟子たちが数百万の特許を分析して抽出した40個の発明パターンです。類似の手法であるオズボーンのチェックリストが提示する9つのパターンが、40になったと考えれば理解しやすいかと思います。
40ものパターンを全て検討するのは非効率なので、ある特性を良くすると別の特性が悪くなるという「技術的矛盾」の形を見つけ出し、それら両特性を用意された39の中から選んでマトリクス表を参照する事で、優先度の高い発明原理を知るという仕組みが秀逸です。
【TRIZ解説 番外編 厳選記事紹介】
- ◆ TRIZをタイタニックで学ぶ?
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- ◆ TRIZ、40の発明原理事例集(化学分野)
- ◆ M&Aされた研究者のキャリアチェンジを40の発明原理で考える
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