中央値という
統計量についてです。我々の最も身近な統計量は、平均値では無いでしょうか、何かの程度を比べる時、とりあえず平均値で判断すると思います。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2012年)」によると、労働世代の平均貯蓄額は、全世帯平均で1059万円でした。平均 averageとmeanの違いで、meanの意味の平均は、1000万を越えるのです。 私達が見たいのはmeanの平均よりもaverageの平均です。一方で同じ調査結果で、中央値は400万円でした。平均値の半分未満です。平均を一般感覚での平均とすれば、この中央値の方が共感出来ます。
我々は平均値を多用しますが、目的によっては中央値や最頻値の方がベターなのです。事例として、平均貯蓄額を取り上げましたが、この違和感のからくりはご存知の方も 多いのでは無いでしょうか、平均は一部の外れ値の影響を受けます。例えば100人の平均を見た場合99人が400万でも一人が4億の貯蓄を持っていたら、平均は796万と約2倍になります。次の表は各世代の平均値と中央値を見たものです。
どの世代で見ても平均値と中央値にはかなり開きがあります。一番両者の差が小さい30代でも平均値は中央値の1.5倍です。如何に一...