マトリックス・データ解析法とは、キーワードからわかりやすく解説

 

1. マトリックス・データ解析法とは

マトリックス・データ解析法とは、多数の数値を整理するにあたり、説明変数同士の相関をもとに、できるだけ少数の指標で記述し、それを平面上に表す手法で、多変量解析の主成分分析と呼ばれるものです。 手順としては説明変数間の相関行列を作り、説明変数と同数の主成分を定義し、それぞれの寄与率を評価する事で、各主成分の意味を考えます。 特徴的な2つの主成分軸で各サンプルを評価すると、当初の説明変数で比較するよりもそれぞれの特徴を一層際立たせることが可能になります。

 

2. マトリックス・データ解析法は両刃の剣

マトリックス・データ解析法を用いることにより、無手勝流では手に負えなかったマトリックス・データから、厳密な数理統計分析を経て、明快な結論を手に入れることができるし、最近のコンピューターソフトでは、解析結果を2次元座標軸上にビジブルな形で表示までしてくれます。
 
しかし、マトリックス・データ解析法が対象とする事象は「代表特性は機能せず、要素還元法の適用もできない、多種多様な特性からなる複雑な事象」です。それを明快に解き明かすわけなので、要素還元法の比ではない前提条件があってはじめて成り立ちます。
 
したがって、マトリックス・データ解析法活用に当たっては、計算そのものはブラックボックス任せでよいし、計算式を深く追求する必要はないのですが、各ステップの意味を理解し、アウトプットに対するチェックと正しい理解と判断ができる最低限の知識がなければならないことになります。特に、マトリックス・データ解析法の場合は、最終のアウトプットがビジブルな明快さによる強い説得力があるだけに、解釈を誤ると大変な間違いを犯す危険性があることを肝に銘じておく必要があります。

 

3. まとめ

多数の数値を整理するにあたり、説明変数同士の相関をもとに、できるだけ少数の指標で記述し、それを平面上に表す手法で、多変量解析分野では主成分分析と呼ばれます。手順としては説明変数間の相関行列を作り、説明変数と同数の主成分を定義し、それぞれの寄与率を評価する事で、各主成分の意味を考えます。特徴的な2つの主成分軸で各サンプルを評価すると、当初の説明変数で比較するよりもそれぞれの特徴を一層際立たせることが可能になります。


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