今回は、ヒューマンエラーとヒアリングの方法について解説します。ヒューマンエラーが発生した際、担当の作業者の方からヒアリングされていると推察致します。ここで重要なことは、ヒアリングの方法です。
◆ 当事者へのヒアリングのポイント
ヒアリングは、ヒューマンエラーを起こしてしまった当事者の責任を追究する場ではないことを前提に進める必要があります。
こういったヒアリングは、あくまでヒューマンエラーの原因を分析するためのものであり、当事者の責任を追及する場ではありません。
ヒューマンエラーの原因は「仕組みの不備」や「管理の問題」、「環境」などの当事者の方の問題ではない「外部的要因」があるため、決して「当事者個人の責任」で片付けてはならないのです。(当事者が「故意」で行っていた場合は、別の問題になります。)
根本的な原因を掴み、再発を防止するための対策を打つために、当事者の方にその時の状況をありのままお話しいただく、とういう事を踏まえ、原因分析を行う担当者の方は、そのような発言を当事者の方に促すよう、その場を進行することが重要となります。
そのためには、当事者の方に「責任を追及しているのではなく、再発防止のためにご協力いただく。」ということをを如何に理解していただくか、ということがポイントとなります。
決して責めるような発言はNGです。そういった発言は当事者の方をより頑なにし、または萎縮させ、その時の状況を詳しく話していただけず、必要な情報を引き出すことが難しくなります。
このような状況を防ぐために、直接の上長がヒアリングするのではなく、そのヒューマンエラーの事象を把握している第三者の方がヒアリングを行うといった方法もあります。
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