◆ 指導書とビデオで勉強会
昔から物流業務の標準化は遅々として進んでいません。その影響でしょうか、物流スキルも俗人的な場合が多くみられ、その人がいなくなったら業務に支障が出るケースが出てきています。物流業務の標準化の遅れにより、物流ノウハウをふんだんに持ち合わせた会社は多くないのです。このようなノウハウの伝承は簡単ではないかもしれませんが、企業の永続的な存続を考えると、少しずつでもよいので後輩に教えることが必要です。
標準作業が作成されていない会社では、その作業の手順と要点を一度書き出してみましょう。書き出してみると、その作業の修正ポイントもみえてくる可能性があります。もちろん、それがそのまま後輩に対する指導書になることもあるでしょう。やはり教えるためには「書き物」は必要なのです。その「書き物」を手にしながら仕事をやってみせ、やらせて確認するというプロセスを踏むことが重要です。実際にやらせる前に指導書を読ませて「説明させる」というプロセスを入れるともっとよいと思います。
自分しかできないと思われる作業を持っている人は、優先的に仕事を書き出してみましょう。あるいは自分の作業をビデオに撮ってもらうことも効果的です。その職場の人たちを集めてビデオを使った勉強会を開き、その作業について意見交換するのです。「自分だったらここをこうする」、「安全上ここをこうした方がよい」といったようにディスカッションするのです。普段はなかなか、他の人の...