RFIの実施:購買業務の要点(その2)

 

◆ RFIの実施

取引をするサプライヤーはインターネットで簡単に探し出すことができます。サプライヤーを抽出しその連絡先を知ることまでは機械的作業です。ここから先が一工夫要する点でしょう。そのサプライヤーが取引するに値する会社なのかを知る必要がありますがインターネット情報だけでは不足する可能性があるからです。

 

そのような中でも会社の財務状況や主だった取引先の調査はそれほど難しくはありません。そういった情報を提供する会社もあるからです。しかしもう一歩突っ込んだ自社と本当に相性が良い会社なのかどうかは独自に調べてみなければなりません。

 

このプロセスで活用する手法がRFI(Request for information)です。RFIはその名の通り情報提供依頼を行いサプライヤーから自社が欲しい情報を直接もらうという方法です。

 

このRFIには特にSQDCMの観点で質問していくとよいでしょう。つまりS(安全)・Q(品質)・D(納期)・C(コスト)・M(マネジメント)のカテゴリーごとにいろいろと聞いていくのです。たとえば安全関係での質問例としては「昨年一年間で労災事故は何件ありましたでしょうか」という聞き方があると思います。

 

さらに強度率や度数率を聞いてみることもよいかもしれません。なぜならこれら指標については市場での平均値を知ることができ、それとの比較でそのサプライヤーの実力を判断できるからです。そして重要なことは受領した回答に対して「採点」できることです。取引するに足る会社は何点を取らなければならないのかをあらかじめ設定し、候補会社にするかどうかを得点で判断することです。

 

このRFIで大体の情報が得られれば次にその会社を訪問します。会社訪問には二つの目的があります。一つはその会社経営者の考え方を知るということです。もう一つはその会社の現場を実際に見るということです。...

 

前者ではその会社が自社の考え方と合っているかどうかがわかります。あまりにも考え方が違っていると先々取引上の問題点が出てくるかもしれません。後者では実際に現場を見ることでSQDCMの実態がわかります。現場力のない会社は取引するに値しないということは言うまでもありません。

 

次回に続きます。

 

 

↓ 続きを読むには・・・

新規会員登録


この記事の著者