リターナブル容器とは:荷姿改善の重要性(その3)

投稿日

SCM

 

◆容器管理の難しさ

荷姿の中でも最も注意が必要なのは「容器管理」です。リターナブル容器はワンウエイ荷姿が環境上問題があるという理由と、コスト的にもったいないという理由から採用されますが、リターナブル容器は、どこにいくつあるのかを掴んでおかないと大変なことになります。

 

ここで厳しめのコスト計算を実施しておかないと、裏目に出る可能性があります。本来であれば1回限りの段ボール荷姿から何度も使えるリターナブルにすればコスト的にメリットがあると考えがちです。検討段階ではそうなのかもしれませんが、意外と儲かっていないパターンが多いので注意が必要です。なぜでしょうか。その最大の要因は「容器の流出」です。

 

容器は便利なものです。その製品の格納にしか使えないもの以外は応用度が高いのです。プラスチックボックスは単純な「箱」ですから、いろいろなモノを入れることができます。工場の中に入ってしまえばその会社の部品入れに使われてしまいます。工具入れにも使えますし、ゴミ箱にも使うことができます。

 

こういった可能性をすべて考慮に入れたうえで採用を考えるべきでしょう。リターナブル容器を採用するときに必ず「流出率」というものを考慮します。大抵の会社は自社の管理レベルを過信し、この率を低く見積もりがちです。よく「5%」程度に設定する会社がありますが、この水準は最高レベルと考えるべきでしょう。

 

容器には「会社名」を入れますが、これは性善説に立った考え方です。まさか他人のものは使うまい、という考え方です。他社ネームが入っている容器は使いづらいという意識が働くことは事実です。しかし自社の容器を他社が使っていることを見てしまうと、他社のものを使っても構わない、というか仕方がないと考え使ってしまうのです。

...

SCM

 

◆容器管理の難しさ

荷姿の中でも最も注意が必要なのは「容器管理」です。リターナブル容器はワンウエイ荷姿が環境上問題があるという理由と、コスト的にもったいないという理由から採用されますが、リターナブル容器は、どこにいくつあるのかを掴んでおかないと大変なことになります。

 

ここで厳しめのコスト計算を実施しておかないと、裏目に出る可能性があります。本来であれば1回限りの段ボール荷姿から何度も使えるリターナブルにすればコスト的にメリットがあると考えがちです。検討段階ではそうなのかもしれませんが、意外と儲かっていないパターンが多いので注意が必要です。なぜでしょうか。その最大の要因は「容器の流出」です。

 

容器は便利なものです。その製品の格納にしか使えないもの以外は応用度が高いのです。プラスチックボックスは単純な「箱」ですから、いろいろなモノを入れることができます。工場の中に入ってしまえばその会社の部品入れに使われてしまいます。工具入れにも使えますし、ゴミ箱にも使うことができます。

 

こういった可能性をすべて考慮に入れたうえで採用を考えるべきでしょう。リターナブル容器を採用するときに必ず「流出率」というものを考慮します。大抵の会社は自社の管理レベルを過信し、この率を低く見積もりがちです。よく「5%」程度に設定する会社がありますが、この水準は最高レベルと考えるべきでしょう。

 

容器には「会社名」を入れますが、これは性善説に立った考え方です。まさか他人のものは使うまい、という考え方です。他社ネームが入っている容器は使いづらいという意識が働くことは事実です。しかし自社の容器を他社が使っていることを見てしまうと、他社のものを使っても構わない、というか仕方がないと考え使ってしまうのです。

 

今は容器にRFIDを入れたり、バーコード管理したりしているようですが、なかなかうまくいっていないようです。容器管理をきちんとできる、そのために人をつけてでも実施するという意思がなければ難しいのがリターナブルです。じっくりと考えたうえで導入すべきだと思います。

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
スピードこそがサプライチェーンのコア・コンピタンス

 アウトソーシング先である社外をも含む人的・物的経営資源の同期的連動の巧拙が、生産財メーカーにとってのスピードを決めると言って良いでしょう。このとき生産財...

 アウトソーシング先である社外をも含む人的・物的経営資源の同期的連動の巧拙が、生産財メーカーにとってのスピードを決めると言って良いでしょう。このとき生産財...


流れの速さでみる在庫時間とリードタイム

1.生産・出荷スピードと資材・製品在庫  ある電子機械メーカーでは、多品種の生産を機械部品加工、電子部品組み付け、組立て検査と別工場で行っています。検査...

1.生産・出荷スピードと資材・製品在庫  ある電子機械メーカーでは、多品種の生産を機械部品加工、電子部品組み付け、組立て検査と別工場で行っています。検査...


サプライチェーンにおけるリードタイム短縮の方策

1.情報共有とチームワークによる同期化  危機感や目標の共有が、キャッシュの回転スピードを上げます。 サプライチェーンの同期化とは、車の運転でいえば、速...

1.情報共有とチームワークによる同期化  危機感や目標の共有が、キャッシュの回転スピードを上げます。 サプライチェーンの同期化とは、車の運転でいえば、速...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
事業継続を脅かすリスク 物流BCPについて考える(その1)

       【物流BCPについて考える 連載目次】 1. 事業継続を脅かすリスク 2. 事業中断時...

       【物流BCPについて考える 連載目次】 1. 事業継続を脅かすリスク 2. 事業中断時...


物の調達 誤解されがちな物流マンの知識(その2)

  ◆ 調達知識  自社は運送事業者のため「運送に関する知識」はあるけれど、倉庫内作業や在庫に関する知識は持っていないという会社は多いと...

  ◆ 調達知識  自社は運送事業者のため「運送に関する知識」はあるけれど、倉庫内作業や在庫に関する知識は持っていないという会社は多いと...


  物流購入品目の整理:物流購買の勘所(その2)

  ◆物流購入品目の整理 よくあるパターンとして、同じ品目をそれぞれの部署がばらばらの価格で購入しているということが挙げられます。これを...

  ◆物流購入品目の整理 よくあるパターンとして、同じ品目をそれぞれの部署がばらばらの価格で購入しているということが挙げられます。これを...