社員教育や研修直後は受講者のモチベーションも上がり、業務への活用意欲も高まっていますが、一ヶ月も経つと意識も低下し、研修前に戻っているのは良くある話です。
せっかく時間とコストをかけて教育を行ったにも関わらず、学んだことが活かされず、励起したモチベーションも直ぐに低下してしまうのですからがっかりです。従業員教育が必要なのは疑う余地は持たずとも、その効果については悩んでいる経営者の方も多いと思います。
研修後はやる気に満ちているようでも一ヶ月もすると消沈しているのは何故でしょう。研修内容が悪いのでしょうか、単なる受講者のメンタルの問題でしょうか、どちらも要因の一つではあると思いますが決め手では無いと思います。
モチベーションが下がる原因とは
一番の原因はお披露目の場が無いことです。つまり研修で学んだ事を使う機会を設けない為に起こります。スポーツや習い事のレッスンに通っても、練習の成果を披露する機会が無ければ通い続けるモチベーションを長く維持出来るでしょうか、
目的が健康維持であれば練習成果を披露する場が無くても続けられるかもしれません。しかし仮に、健康の為であっても公の大会に出る目標を持った方が頑張れると思います。研修も同じです。学んだ事を使う機会も無いのに業務に活かそうと思えるでしょうか、経営者の声としはコストをかけて教育機会を与えているのだから受講者自身が工夫して業務に活かして欲しいと思っているでしょう。
一方受講者は業務に活かせと言われても活用の方法や活用の場を見いだせませんと言うのが本音ではないかと思います。これまでと何も変わらない業務の中で特別な事を自発的に行うのはかなり抵抗があるのではないでしょうか。
例えれば英会話教育を受けた人が職場で積極的に話せと言われているようなものです。社内共用語が英語になるとか、海外事業部への転勤があるとか、ネイティブとの会議に出席するなどの使わざるを得ない機会があって初めて使う意欲が生まれます。そもそも従業員に教育を施す目的は能力向上の機会を与え実務での活用を期待しているからだと思います。一方で実務での活用は受講者任せなのが現実だと思います。
社員教育や研修は学んだ事を業務へ活かして欲しいから行うはずです。逆に言えば活用すべき業務があるから教育を行っているはずで、そうでないなら本当に必要な教育を行っているか再考の必要があるでし...