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セミナー趣旨
機械部品や機械設備の高信頼性化・長寿命化とそのためのメンテンスにあたり、摩擦・摩耗にかかわる基礎知識(トライボロジーと呼ばれ非常に重要な分野)の理解は必要不可欠です。摩擦・摩耗特性は、運転条件、環境などによって複雑に変化する現象であり、稼働している機械システムに影響されるため、過去のデータやモデル実験から実用における摩擦摩耗をコントロールすることや摩耗設計・メンテンスを行うためには系統的な摩擦・摩耗の知識の習得が必要です。併せて、評価における材料の摩擦・摩耗特性の考え方や解析手法の基礎を学ぶことも重要です。
本セミナーでは、初心者にもよくわかる摩擦・摩耗知識から、材料の摩擦・摩耗特性の試験法と評価及び実用的な摩耗損傷の解析法とその事例についてもわかりやすく解説します。機械の高効率化、長寿命化、高信頼性化に向けた機械設計、メンテンス、信頼性・品質管理等に携わっておられるエンジニアにとって役に立つ摩擦・摩耗の基礎に関する講座です。
受講対象・レベル
メーカーの技術者・開発者・研究者で、摩擦・摩耗/トライボロジーについて学びたい方
習得できる知識
・摩擦・摩耗の基礎(大学学部レベル)
・各種材料の摩耗特性とその試験・評価法およびその考え方(学部・大学院レベル)
・摩耗損傷のモニタリング法
・摩耗損傷(表面損傷)の評価と解析法
(聴講生が抱えている摩耗問題の解決の糸口が見つかる可能性もある)
セミナープログラム
1.はじめに:摩擦・摩耗の発生とそこでの課題
1-1. 身近で問題になる摩擦摩耗の事例
1-2. どのようなことが問題になるのか?
2.摩擦摩耗の理解のための3つの基礎的事項
2-1. 固体表面の特徴(性質と形状)
2-2. 真実接触面積
2-3. 固体同士の接触(弾性接触と塑性接触)
3.摩擦の基礎を知る
3-1. 摩擦の経験則(アモントン・クーロンの法則)
3-2. 摩擦が発生するメカニズム
3-2-1. 凝着説
3-2-2. 掘り起こし説
3-3. 潤滑下の摩擦の形態とそのメカニズム
4.摩耗の基礎を知る
4-1. 摩耗の分類
4-1-1. 様々な摩耗を系統的に分類する
4-1-2. 摩耗の程度(激しさ)を評価する指標(摩耗率、比摩耗量)
4-2. 摩耗の形態とその発生メカニズムおよび影響因子
4-2-1. 凝着摩耗
4-2-2. アブレシブ摩耗
4-2-3. 腐食摩耗
4-2-4. 疲労摩耗
4-2-5. フレッチング摩耗
4-2-6. エロージョン摩耗(エロージョン)
4-3. 摩耗形態とその遷移現象の理解が重要
4-3-1. 摺動条件、潤滑下などにより摩耗形態が異なる
4-3-2. 材料の耐摩耗性を考えるときの重要な視点
4-3-3. 活用が拡がる樹脂の摩擦摩耗の考え方
5.摩擦・摩耗の試験・評価・解析法
5-1. 汎用の摩擦摩耗試験法とそれらの特徴
5-2. 表面の様々な機械的性質の試験・評価法
5-3. 新しい表面強度評価法(MSE法)
5-4. 機械摺動面の摩耗の各種モニタリング法とそれらの特徴
5-5. 摩耗損傷の機器分析と解析法
6.まとめ:摩擦摩耗の知見を活用するために
6-1. 役に立つ摩擦・摩耗の考え方(潤滑(剤)・設計・材料の視点から)
6-2. 応用例
≪質疑応答≫
キーワード:
摩擦,摩耗,トライボロジー,機械,自動車,部品,機器,材料,講座,講義,セミナー
セミナー講師
福井大学 産学官連携本部 客員教授/名誉教授 工学博士 岩井善郎 氏
《専門》
トライボロジー、摩擦・摩耗、表面損傷、材料表面強度評価法
《略歴》
1980年 7月 京都大学大学院工学研究科博士課程機械工学専攻 修了
1978年 3月 福井大学工学部産業機械工学科 講師、助教授を経て
1991年10月 福井大学工学部機械工学科 教授
2013年4月~2019年3月 福井大学理事(研究、産学・社会連携担当)・副学長
2019年4月 福井大学名誉教授、産学官連携本部特命教授、客員教授 現在に至る
《活動等》
日本トライボロジー学会 副会長
日本機械学会機素潤滑設計部門長
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
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2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
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