
破壊の起こらない製品設計を実現する!
製品・部品の破壊事故防止手法,製品寿命予測手法,疲労破壊のメカニズム,具体的な疲労強度設計手法について,事例を交えながら実践的に解説する特別セミナー
【会場/WEB選択可】※Live配信のみ(録画視聴はありません)
セミナー趣旨
製品や部品などが破壊すると死亡事故やリコールなど重大事故につながります。今までの機械部品事故の原因をみると設計ミスが34%、使用環境条件の見誤りが26%で設計起因が60%、また、破損の原因は全体の78%が疲労破壊起因です。従って、機械関連の製品や部品の疲労破壊を発生させないための設計手法と問題を発生させない手法を設計者が良く理解していれば、この中の製品や部品などが破壊する重大事故を少なく出来ると考えています。
このセミナーでは製品開発設計で講師が実践した製品の破壊を防ぐための具体的な設計手法をまず説明します。次に疲労破壊の基礎と疲労寿命予測の有効な手法を説明します。
さらに講師が実践した事例を詳細に説明し、対話式の研修で、受講生の皆さんに設計実務を行う上で市場で破壊の起こらない製品を設計するための疲労強度設計のノウハウと、具体的な疲労強度設計のやり方を身につけ、実践力を習得して頂きたいと考えています。
受講対象・レベル
構造体や機械部品、製品の生産に携わる設計、品質保証、生産技術のエンジニア
初級から中級のエンジニア
必要な予備知識
初歩の機械工学があれば理解が進みます。
習得できる知識
1)製品、部品の破壊事故を防止するための手法
2)製品寿命予測手法(S-N線図、疲労限度線図、応力拡大係数―き裂進展速度線図)
3)疲労破壊のメカニズム
4)具体的な疲労強度設計手法 など
セミナープログラム
1.破壊事故
1.1 空飛ぶタイヤ
1.2 ハブ破損の原因
1.3 破壊事故の原因
2. 疲労強度設計で重要なこと
2.1 本書の目的
2.2 なぜ製品の破壊が発生するのか
2.3 製品の破壊を防ぐには
2.3.1 設計FMEAの活用
2.3.2 要求仕様・使用環境条件の明確化
2.3.3 強度解析と実験の併用
2.3.4 許容応力と安全率の精度
2.3.5 製品構造体の材料の健全性と品質の確保
2.3.6 過去のトラブル事例集の活用
2.3.7 デザインレビューの活用
3. 疲労強度設計手法
3.1 破壊形態
3.1.1 静的破壊
3.1.2 衝撃破壊
3.1.3 疲労破壊
3.1.4 クリープ破壊
3.1.5 遅れ破壊
3.2 疲労破壊
3.2.1 機械材料の疲労
3.2.2 疲労のき裂
3.2.3 疲労破壊のき裂進展
3.3 疲労寿命予測
3.3.1 S – N線図
3.3.2 疲労限度線図
3.3.3 応力拡大係数とき裂進展速度(パリス則)
4. ターボチャージャのタービン翼設計
4.1 ターボチャージャとは
4.2 タービンの構造
4.3 タービン翼設計の注目点
4.4 タービン翼に加わる力
4.4.1 タービン翼に加わる引張応力
4.4.2 タービン翼に加わる曲げ応力
4.5 タービン翼の応力解析
4.5.1 遠心応力解析
4.5.2 曲げ応力解析
4.6 タービン翼の共振
4.7 疲労限度線図
4.8 タービン翼のクリープ特性
4.9 タービン翼破面からの応力推定
5. 高圧燃料供給システムの設計
5.1 高圧燃料供給システムとは
5.2 高圧燃料供給システムの低騒音設計
5.3 製品の強度設計フロー
5.4 使用環境条件の明確化
5.5 レールと高圧配管の応力の求め方
5.6 取り付け状態や振動の影響を受ける部品の応力の求め方
5.6.1 高圧配管を取り付けた時に発生する応力
5.6.2 振動により高圧配管に発生する応力
5.7 高圧燃料供給システムの疲労強度評価
5.8 銅ロー付け部の疲労強度評価
5.9 不具合事例
5.9.1 不具合現象
5.9.2 不具合原因
5.9.3 不具合対策
6. おわりに
質疑・応答
セミナー講師
ほうきたコンサルタント 代表 伯耆田 淳 先生
元 日立製作所入社, 株式会社ワールドテック 講師
1984年4月(株)日立製作所入社
1984年4月~1987年1月
(株)日立製作所自動車機器事業部佐和工場開発部でターボチャージャの開発。
1987年2月~1988年6月
(株)日立製作所自動車機器事業部佐和工場エンジン機器設計部でGM向け熱線流量計付きスロットルボディの開発。
1988年9月~1993年8月
日立オートモーティブプロダクツ(アメリカ)Inc.に駐在。
1993年9月~1995年8月
(株)日立製作所自動車機器事業部佐和工場エンジン機器設計部の技師。
1995年9月~1996年6月
日立オートモーティブプロダクツ(アメリカ)Inc.に駐在
1996年7月~2001年9月
日本側で発生したターボチャージャの開発問題解決のためアメリカから日本に戻り(株)日立製作所自動車機器事業部佐和工場エ ンジン機器設計部主任技師(1997年から)。
2001年10月~2006年1月
(株)日立製作所とボルグワーナーターボシステムズ(株)のジョイントベンチャーである日立ワーナーターボシステムズ(株)に出向して戦略購買課長。
2006年2月~2013年6月
日立オートモーティブシステムズ(株)EMS設計部の主任技師。
2006年6月~2013年3月
日立オートモーティブプロダクツ(アメリカ)Inc.に駐在、設計部のダイレクターとしてアメリカでの高圧燃料供給システムのGMとの開発とその生産立ち上げを推進。
2013年4月~2017年6月
日立オートモーティブシステムズ(株)EMS設計部の担当部長。
2017年7月~2023年3月
日立オートモーティブプロダクツ(アメリカ)Inc.に駐在、設計部のシニアダイレクター。
2023年4月~2024年4月
日立Astemo株式会社の人材統括部総務部教育課。
2024年5月から現在
ほうきたコンサルタントを立ち上げ、技術と英語の支援を推進中。
ワールドテック株式会社の講師、会社プラーナーのシニアコンサルタントとして活躍中。
所属学会:日本機械学会に所属していましたが海外駐在のため退会
セミナー受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
テキスト:製本資料(受講料に含む)
受講料
49,500円(税込)/人
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