基本ステップ 新QC七つ道具: アロー・ダイヤグラム法の使い方(その2)

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第8章 アロー・ダイヤグラム法の使い方

 

8.4 挑戦計画立案のためのアロー・ダイヤグラム法の基本ステップ

 
 前回のその1に続いて解説します。
 

8.4.1 イベント数とノウハウ

 
 ここで基本ステップを説明します。“アローダイヤグラムの使用対象”、すなわち、一般的に“プロジェクト”と称されるものは、まったく新しい要素を含み、既存のプロジェクト管理標準にそぐわないものです。
 
 具体的には、プロジェクトの節目を押さえたガントチャートをもとに、詳細は各部門が責任をもって担当事項を遂行する、という従前のプロジェクト感覚では、挑戦課題が持つ不確定要素のプロジェクト全体に与える影響度が分からないばかりか、計画の全貌が把握できないケースです。
 
 このような場合は、筆者の経験では、 作業(イベント)数はいずれも二百数十になり、それなりのノウハウが必要となるので、その点を中心に説明します。
 
 

8.4.2 挑戦計画立案のためのアロー・ダイヤグラム法の基本ステップ

 
 まず、全貌を把握してもらうために、14の基本ステップとポイントを若干の説明をつけて一覧表にまとめたのが表8-1です。
 
 この内容は、前述した通り、従前のプロジェクト管理標準では御しきれない新しい要素を含んだ挑戦的プロジェクトを対象としたもので、筆者の体験をベースに、反省点と今回の研究成果も反映したものです。
 
 また、ステップとしては、日程計算のソフトがなく、手計算を前提としているので、ソフトがある場合は、臨機応変に省略してもらえればよいのですが、本書で提唱するネットワーク上での手計算は、後述するように、ソフトがあってもお勧めです。
 
 表8-1 挑戦計画立案のためのアロー・ダイヤグラム法の14ステップ アローダイアグラム
 
 以下に各ステップの詳細を説明します。
 

Step 1:プロジェクト内容の明確化

 
 挑戦内容は、抽象的表現になりがちで、日を追うごとに立場によって思惑がずれてくるものなので、折りに触れ各人が確認できるレベルに文書化しておくことが大切です。
 

【ポイント 1】トップの意向は文書で確認しておく

 
 文書で受け取った場合でも、その解釈に食い違いのないよう内容を確認し、自分なりにそしゃくした文章で再確認をしておくことです。以心伝心を尊ぶ日本企業の風土にはなじまないかもしれないが、これからの企業風土は、企業内責任の客観的明確化を基盤に培っていくべきでしょう。
 

【ポイント 2】 チーム内での細部の解釈は、計画書に反映・記載する

 
 チームを結...
 

第8章 アロー・ダイヤグラム法の使い方

 

8.4 挑戦計画立案のためのアロー・ダイヤグラム法の基本ステップ

 
 前回のその1に続いて解説します。
 

8.4.1 イベント数とノウハウ

 
 ここで基本ステップを説明します。“アローダイヤグラムの使用対象”、すなわち、一般的に“プロジェクト”と称されるものは、まったく新しい要素を含み、既存のプロジェクト管理標準にそぐわないものです。
 
 具体的には、プロジェクトの節目を押さえたガントチャートをもとに、詳細は各部門が責任をもって担当事項を遂行する、という従前のプロジェクト感覚では、挑戦課題が持つ不確定要素のプロジェクト全体に与える影響度が分からないばかりか、計画の全貌が把握できないケースです。
 
 このような場合は、筆者の経験では、 作業(イベント)数はいずれも二百数十になり、それなりのノウハウが必要となるので、その点を中心に説明します。
 
 

8.4.2 挑戦計画立案のためのアロー・ダイヤグラム法の基本ステップ

 
 まず、全貌を把握してもらうために、14の基本ステップとポイントを若干の説明をつけて一覧表にまとめたのが表8-1です。
 
 この内容は、前述した通り、従前のプロジェクト管理標準では御しきれない新しい要素を含んだ挑戦的プロジェクトを対象としたもので、筆者の体験をベースに、反省点と今回の研究成果も反映したものです。
 
 また、ステップとしては、日程計算のソフトがなく、手計算を前提としているので、ソフトがある場合は、臨機応変に省略してもらえればよいのですが、本書で提唱するネットワーク上での手計算は、後述するように、ソフトがあってもお勧めです。
 
 表8-1 挑戦計画立案のためのアロー・ダイヤグラム法の14ステップ アローダイアグラム
 
 以下に各ステップの詳細を説明します。
 

Step 1:プロジェクト内容の明確化

 
 挑戦内容は、抽象的表現になりがちで、日を追うごとに立場によって思惑がずれてくるものなので、折りに触れ各人が確認できるレベルに文書化しておくことが大切です。
 

【ポイント 1】トップの意向は文書で確認しておく

 
 文書で受け取った場合でも、その解釈に食い違いのないよう内容を確認し、自分なりにそしゃくした文章で再確認をしておくことです。以心伝心を尊ぶ日本企業の風土にはなじまないかもしれないが、これからの企業風土は、企業内責任の客観的明確化を基盤に培っていくべきでしょう。
 

【ポイント 2】 チーム内での細部の解釈は、計画書に反映・記載する

 
 チームを結成し、具体的活動に入ると、細部に対する要確認事項が必ず出てきますが、その時々のトップへのフィードバックは混乱を招くので避け、計画に反映・記載し、計画説明時に確認する方が、計画に対する解釈が的確になります。
 
 次回に続きます。
 

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この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。


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