
品質工学での機能性評価は、消費者の期待する「目的機能」と技術手段の「基本機能」に分けることができます。目的機能は消費者が欲しいものだけでなく、欲しくないものまで含まれた機能ですが、欲しい機能は評価できても欲しくない機能は評価できません。
たとえば、成型加工の目的機能は、金型寸法と成形寸法の「転写性」で評価するのが一般的ですが、これによれば「ひけ」や「そり」などを含んで評価できます。しかし転写性は静的な寸法変化ですから、成型品の中の巣の有無などは評価できません。フックの法則を基本機能として、荷重と変位の関係でも評価で...