トラック待機場、ピッキング場の物流環境 物流環境を整えよう(その2)

投稿日

 
  SCM
 

1. トラック待機場とドライバー休憩室

 荷主側でぜひ検討していきたいアイテムにトラック待機場とドライバー休憩室があります。トラック待機場は指定時刻丁度に到着することは稀で、やや早目に到着して指定時刻を待つことが多いために必要となるものです。トラックが構外で待つということは、公道で待つことを意味しますので、地域に迷惑をかけることになります。そこで荷主の構内にトラックを停車させられるスペースをつくって欲しいと思います。
 
 次にドライバー休憩室ですが、長距離を走って来たドライバーに少しの間でも休憩していただくために設ける部屋です。自動販売機や喫煙所を併設するとベターです。荷降ろし場や出荷場でトラックドライバーが迷うことなく、速やかに荷役を行うことができ、すぐに発車できるような物流環境整備も大切です。
 
 よくあるトラックがいったん荷主の構内に入ると長時間出ることができない環境は最悪です。これは輸送会社に迷惑なだけではなく、めぐりめぐって輸送コストが下がらないということにつながり、荷主にとっても得策ではないのです。近場に荷を準備しておく、荷降ろし場はわかりやすく表示をつける、荷役機器は常時稼働可能にしておくなどの工夫をしていきましょう。
 

2. ピッキング場と職場環境改善

 ピッキング場の環境整備で忘れてはならないものに照度の確保があります。これは作業者が神経を使うことで生産性に影響があるのと同時に、品質にも影響を与えます。かならず会社の技術標準として適正な照度基準を定めるとともに、その基準に従った照度を確保するようにしましょう。
 
 また、温度対策も考慮が必要です。ピッキング作業は台車を押しながらピッキングをしていくことが...
 
  SCM
 

1. トラック待機場とドライバー休憩室

 荷主側でぜひ検討していきたいアイテムにトラック待機場とドライバー休憩室があります。トラック待機場は指定時刻丁度に到着することは稀で、やや早目に到着して指定時刻を待つことが多いために必要となるものです。トラックが構外で待つということは、公道で待つことを意味しますので、地域に迷惑をかけることになります。そこで荷主の構内にトラックを停車させられるスペースをつくって欲しいと思います。
 
 次にドライバー休憩室ですが、長距離を走って来たドライバーに少しの間でも休憩していただくために設ける部屋です。自動販売機や喫煙所を併設するとベターです。荷降ろし場や出荷場でトラックドライバーが迷うことなく、速やかに荷役を行うことができ、すぐに発車できるような物流環境整備も大切です。
 
 よくあるトラックがいったん荷主の構内に入ると長時間出ることができない環境は最悪です。これは輸送会社に迷惑なだけではなく、めぐりめぐって輸送コストが下がらないということにつながり、荷主にとっても得策ではないのです。近場に荷を準備しておく、荷降ろし場はわかりやすく表示をつける、荷役機器は常時稼働可能にしておくなどの工夫をしていきましょう。
 

2. ピッキング場と職場環境改善

 ピッキング場の環境整備で忘れてはならないものに照度の確保があります。これは作業者が神経を使うことで生産性に影響があるのと同時に、品質にも影響を与えます。かならず会社の技術標準として適正な照度基準を定めるとともに、その基準に従った照度を確保するようにしましょう。
 
 また、温度対策も考慮が必要です。ピッキング作業は台車を押しながらピッキングをしていくことが多いと思います。定位置で行う作業ではスポットクーラーやストーブで温度管理ができますが、動き回る作業が中心であれば、建物全体で温度管理ができるようにすることが望ましいと思います。
 
 この温度に関わる作業環境は昔から物流についてはあまりよいとは言えません。ぜひ、どのようにしたら適切な温度管理をできる職場になるのかについては必須検討アイテムです。
 
 次回に続きます。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
物流不良撲滅 物流品質の向上 (その5)

1.物流現場マネジメントによる品質管理の実践  前回の第4回に続いて解説します。工場では製造部門ではきっちりとした標準作業書が作成され、監督者による...

1.物流現場マネジメントによる品質管理の実践  前回の第4回に続いて解説します。工場では製造部門ではきっちりとした標準作業書が作成され、監督者による...


フォークリフトを考える 物流改善ネタ出し講座 (その3)

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...


面積原価(その2)

 前回のその1に続いて解説します。    SCMのあるべき生産性の評価指標を検討するために、SCMの本来の目標は何か、もう一度振り返って考え...

 前回のその1に続いて解説します。    SCMのあるべき生産性の評価指標を検討するために、SCMの本来の目標は何か、もう一度振り返って考え...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
物流商品開発とは:顧客の仕事を変える物流の提供を(その3)

  ◆顧客の立場で物流商品開発 ヒット商品を生み出すためには顧客になり切る必要があります。自分だったらどのような商品があったらうれしいか。こんな商...

  ◆顧客の立場で物流商品開発 ヒット商品を生み出すためには顧客になり切る必要があります。自分だったらどのような商品があったらうれしいか。こんな商...


IE的な思想とは 物流でIEを駆使する(その1)

◆ なぜ物流はIEを使わないのか  なぜかIE(Industrial Engineering )というと尻込みしてしまう物流会社が多いような気がして...

◆ なぜ物流はIEを使わないのか  なぜかIE(Industrial Engineering )というと尻込みしてしまう物流会社が多いような気がして...


物流改善の考え方と優先度

1. 工場内物流の効率化とその影響  皆さんは物流改善というとどのようなイメージを持ちますでしょうか。多くの人が物流はコストだという認識があります。...

1. 工場内物流の効率化とその影響  皆さんは物流改善というとどのようなイメージを持ちますでしょうか。多くの人が物流はコストだという認識があります。...