◆ 今の状況の要因は自社で作り出している
突然、物流サイドから「この価格では対応できない」とか「トラックが走れなくなる」といった愚痴めいたことを聞きます。物流業界は比較的おとなしい業界のようで、あまり自己主張を行わない傾向にある気がします。いくら愚痴をこぼしたところで状況が変わることはありません。
どこの業界でも自由化されている以上、他社との競争にさらされ競争力のない会社は苦しくなるのは自然なことです。別に苦しいと思っているのは物流業界だけではありません。
そのようなことにならないためにも従来から筆者は物流業界のために発信しているのです。今まで発信させていただいた内容を着実にこなしてこられた会社では競争力がつき、他社ほどの苦しさはないものと思われます。
先ほど「愚痴めいたこと」と書きました。これは状況を不満に思い、かといって荷主と交渉するわけでもなく、自己の中で不平不満を言っているにすぎません。
しかしながら、この「不平不満」の悪い所は自分たちがあたかも被害者であるような論調になることです。自社の経営が厳しくなる一番の要因は自社にあることだけは間違いありません。
一定の条件のもとにビジネスを展開しているのであって、無理やりやらされているのではないと思います。その条件は自社で作ったか、相手の言ってきた条件を飲んだかのどちらかのはずです。つまり今の状況の要因は自社で作り出していることになります。仮に経済状況が変わって経営が厳しくなったとして...