人財教育・人材育成、自分と相手を区別してしまった結果の泥沼化

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人財教育・人材育成、自分と相手を区別してしまった結果の泥沼化

【目次】

    1. 区別

    私たちは日常生活の中で色々な区別をします。若者と年配、上司と部下など様々です。仕事の場合は役割によって区別することが多いです。また若者と年配のように自分の意志に関わらず生まれた年によって区別することもあります。このような区別は日常生活や仕事を進めるうえでよく見られます。この時に客観的に〇〇と□□を並べる時は特に意識しませんが、自分と誰かを並べると相手は自分とは違う人として区別するという側面もあります。

     

    自分と相手が違う人というのは当たり前に聞こえるかもしれません。しかし例えば、自分と別の部署の人などを想像してみると、関係性のとても低い人、全然関係ない人のように思います。全然関係ない人に対しては思い入れがありません。情がうすくなりやすいです。親しい人よりも優先順位が下がったりします。しかし、あまり関係性のない人でも「立場は...

    人財教育・人材育成、自分と相手を区別してしまった結果の泥沼化

    【目次】

      1. 区別

      私たちは日常生活の中で色々な区別をします。若者と年配、上司と部下など様々です。仕事の場合は役割によって区別することが多いです。また若者と年配のように自分の意志に関わらず生まれた年によって区別することもあります。このような区別は日常生活や仕事を進めるうえでよく見られます。この時に客観的に〇〇と□□を並べる時は特に意識しませんが、自分と誰かを並べると相手は自分とは違う人として区別するという側面もあります。

       

      自分と相手が違う人というのは当たり前に聞こえるかもしれません。しかし例えば、自分と別の部署の人などを想像してみると、関係性のとても低い人、全然関係ない人のように思います。全然関係ない人に対しては思い入れがありません。情がうすくなりやすいです。親しい人よりも優先順位が下がったりします。しかし、あまり関係性のない人でも「立場は違うけど同じ会社の人」のように自分と何かつながりがあると関係性はかわってきます。

       

      他にも能力、経験、専門性などで区別することはありますが、それはあくまで役割や便宜上のことです。優劣も善し悪しもないのです。区別の悪用例としては〇〇派、□□派などの意味のない派閥が形成されることです。これも自分と相手を区別してしまった結果です。非自分に対しては、単に自分とは異なると認識します。

       

      2. 善悪

      善悪というとスケールの大きな話と思うかもしれません。悪というと悪い人、悪い行為、人に危害を加える人、危険な思想の人といった印象があるかもしれません。しかし、ごく身近な身の回りに善悪はあります。基本的に人は自分が最も正しいという思い込みがあります。そのため、自分の意見に反対する人は悪と決めつける傾向があります。もちろんこれには程度がありますが、考え方の方向性としては悪になります。なお。決して相手が悪いわけではありません。善悪で言えば、相手には相手の正義があります。片方が善や正義としてしまうと、どうしても、もう片方は悪になってしまいます。その中身は単に意見が違うだけです。意図的に相手を邪魔しよう、陥れようと思っているわけではありません。

       

      自分の意見を主張するときは何か基準となるデータや考え方があります。単に自分の主観的な意見だけを述べることは少ないでしょう。しかし、相手が同じ基準で考えてくれる保証はありません。別の基準となるデータを持ち出したり、感情論で反対することもあります。相手が分かってくれないことに対して苛立ちや怒りを感じるかもしれません。それを露骨に表すと泥沼化です。議論は冷静に行わなければなりません。善悪の観点は感情的な側面も含まれます。本当に嫌がらせをしている人か、単に反対意見を述べている人か、相手をよく見なければなりません。

       

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      この記事の著者

      福﨑 昌宏

      金属組織の分析屋 金属材料の疲労破壊や腐食など不具合を解決します。

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