~ねじの機械的性質・適正締付け・ゆるみ・疲労破損等の防止~
★2024年5月15日WEBオンライン開講。【講師:蒼テクノロジー・代表/東京都立大学・システムデザイン学部・客員研究員】 建設機械・産業車両メーカーで構造物の強度評価を担当し、現在も大学で研究を続けている「ねじ」の専門家が基礎から応用までを解説する講座です。
■本講座の注目ポイント
★ねじ技術の起源から、設計技術の基礎について解説します!
★ねじの強度評価、疲労寿命推定法、ゆるみ寿命推定法について解説します!
セミナー趣旨
■本セミナーの主題および状況
ねじ・ボルトは自動車、鉄道車両・設備機器、電気機器、一般機械、航空機、プラント、インフラ構造物など、多くの製品で重要な役割を果たしている 。ねじは紀元前6〜4世紀には既に揚水技術や生活の小道具に使用され、 原理への学問的な追究が始まっていた。しかし、このような長い歴史を持つ「ねじ」は機械要素であるにも関わらず、締付け不足、ゆるみ、強度不足などねじトラブルに起因した重大事故が後を絶たない。
・なぜ、たった1本のねじの破損、ゆるみ事故は重大事故を引き起こすのか?
・なぜ、ねじは高い締付力が必要なのか?
・ねじの破損寿命・ゆるみ寿命はどのように予測するのか?
本講義では、上記のような疑問・課題の解決に向けた「ねじ締結の基礎技術」を解説するとともに、実務で即活用できる強度評価技術(疲労寿命推定法)、ゆるみ寿命推定法などについて解説します。
■本講座の注目ポイント
①ねじ締結技術(トルク法、回転角法、トルク勾配法、張力法締付け)
②ねじのゆるみおよび疲労破損などの防止技術
③ねじ締結体設計の留意事項
④ねじに関する実験技術、実験方法
セミナープログラム
1.ねじユーザから見たねじ技術の基礎と課題
1-1 ねじ技術の起源と変遷
1-2 ねじのトラブル・事故、ねじの不具合現象
1-3 ねじ技術の課題
2.ねじの規格
2-1 ねじ規格の生い立ち
2-2 基本規格・関連規格
3.ねじ部品の種類と使い方
3-1 ねじ部品の種類
3-2 ねじの製造(転造と熱処理)
3-3 機械的性質(降伏点、伸び等)、材料・材質、熱処理
3-4 表面処理、メッキ、遅れ破壊(脆性破壊)
4.ねじのせん断破損、静的強度
4-1 静的強度(引張強度、延性破壊など)
4-2 ねじ山のせん断破壊と限界かみあい長さ
5.ねじに加わる外力と内力の関係、内力係数、ねじに加わる負荷の解析法
5-1 ねじ締結体の加わる外力とボルトに発生する内力の関係
5-2 内力係数(内外力比)
5-3 負荷の測定法・解析法
6.疲労破損とその防止法
6-1 ねじの疲労強度の概要
6-2 疲労寿命推定法(疲労限度設計、有限寿命設計)
7. ねじの締付けの基本技術
7-1 ねじの力学(トルク法の原理)
7-2 締付け管理の方法
7-3 トルク法および締付けトルク基準の作成法
7-4 締付け用具
7-5 付け試験
8. 塑性域締付けによる締結信頼性向上
8-1 塑性域締結法の安全性・信頼性と優位性
8-2 回転角法
8-3 トルク勾配法
9.ねじのゆるみとゆるみ防止法
9-1 ゆるみのメカニズムとゆるみ防止の考え方
9-2 ゆるみ止め部品の種類
9-3 ゆるみ試験とゆるみ止め部品の評価
9-4 ゆるみ寿命推定法および残存軸力推定法
10.ねじ締結体設計と設計時の留意事項
10-1 基本的な考え方
10-2 設計事例
【質疑応答】
セミナー講師
蒼テクノロジー 代表/東京都立大学・システムデザイン学部・客員研究員 晴山 蒼一 氏
セミナー受講料
【1名の場合】45,100円(税込、資料作成費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
関連教材
もっと見る関連記事
もっと見る-
ポアソン比とはどういう意味?求め方やヤング率との関係、活用例を解説
機械装置や構造物などの設計で、構造計算や材料の強度計算をする際に登場する数値のひとつに「ポアソン比」があります。よく使う数値で言葉には馴染みがあり、意... -
「フックの法則」とは?ばね定数の求め方や基礎知識を簡単に解説
ばねは主要な機械要素のひとつで、さまざまな装置や構造物に広く使われています。このばねの性質を示す法則が「フックの法則」です。ばねの性質とフックの法則に... -
ひずみとは?単位や応力との関係、計算式についてわかりやすく解説
「ひずみが生じる」という言葉は日常生活でも、社会や組織、制度などにさまざまな支障が起きることを指して使われますが、工学的には明確な定義... -
剛性とは?強度との違いや特徴、指標を紹介
機械や構造物について論じる時に、よく「剛性」という言葉が出てきます。身近な場面ではクルマの操縦性や乗り心地の話題で「ボディ剛性が高いので&hellip...