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デンドライト析出メカニズムの理解、破裂や発火の防止へ向けて!
セミナープログラム
<10:30〜12:00>
1.固体NMRによるリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池のデンドライト析出過程の解析
北陸先端科学技術大学院大学 後藤 和馬 氏
【本講座で学べること】
・固体NMRの基本
・固体NMRによる二次電池の解析方法
・ex situ 測定とオペランド測定の違い、それぞれからわかること
・デンドライトの観測実例
・最近の研究成果
【講座概要】
リチウムイオン電池をはじめとする二次電池の普及は進んでいるが、発火などの事故は依然として大きな問題となっている。電池が過充電されると負極活物質上にデンドライト状リチウムが析出し、セパレータを破って短絡の原因になるため、デンドライトの析出状況を的確に観測することは極めて重要である。本講演では、固体核磁気共鳴法(NMR)を用いたリチウムイオン電池やその他二次電池の負極上のデンドライト析出過程の精密観測について、NMRの原理からその場観測(オペランド解析)手法も含めた最新の研究成果までを紹介する。
1.電池の固体NMR測定
1.1 NMRについて
1.2 NMR測定の長所と短所
1.3 固体NMRの特徴(7Li, 23Na)
1.4 ex situ 測定とオペランド計測
2.炭素負極,その他電池材料のNMR観測
2.1 電池材料の7Li NMR, 23Na NMR信号シフトの要因と帰属
2.2 リチウムイオン電池負極上のデンドライト生成過程および時間経過による変化過程の観測
2.2 ナトリウムイオン電池電極内ナトリウムの状態分析
2.3 NMRからわかるデンドライト析出メカニズム
【質疑応答】
<13:00〜14:30>
2.CNTシートを用いたリチウム金属電極の開発とデンドライトの抑制
(国研)産業技術総合研究所 周 英 氏
【本講座で学べること】
・リチウム金属負極に関する基礎知識
・市販CNTの特徴と分類
・デンドライト抑制技術の開発動向
【講座概要】
リチウム金属負極は、理論容量密度が3860 mAh/gと非常に高いため、電池のエネルギー密度を飛躍的に向上させる究極の負極材料として期待されています。しかし、充放電時にデンドライトが発生することで、電流密度の低下や寿命の短縮といった課題が生じます。本講演では、まずこの課題に対処するための世界最前線の研究事例をご紹介します。その後、カーボンナノチューブシート(CNTシート)を用いたリチウム金属負極技術について詳しく解説いたします。
1.はじめに
2.Li金属負極の研究背景と課程
3.Li金属負極の開発動向
4.CNTによるLi金属負極の開発動向と課題
5.産総研におけるCNT膜によるLi金属負極の実用化研究
5.1 CNTについて
5.2 CNT膜によるLi金属負極の評価
5.3 デンドライト抑制メカニズム
6.まとめ
【質疑応答】
<14:45〜16:15>
3.有機・無機固体材料による金属リチウム負極の性能向上の検討
三重大学 田港 聡 氏
【本講座で学べること】
・金属リチウム負極反応の制御方法
・材料化学からのアプローチ
・材料の多様性による金属リチウム負極反応への影響
【講座概要】
金属リチウムは、現行負極て゛ある炭素材料の約10倍の理論容量、およひ゛卑な電極電位を示すことから、高エネルギー密度か゛期待されるLi-S電池やLi-air電池なと゛、次世代二次電池の負極材料として注目されている。しかし、デンドライトの析出や溶解・析出型の反応に起因する大きな体積変化、また電解液成分の還元分解なと゛の副反応のため、電極反応の可逆性か゛低い。電解液の還元反応生成物は電極表面(電極・電解質界面)に堆積し、金属の析出形態・反応に影響を及ぼす。本研究では、この界面の生成物(界面相)を制御する趣旨で、有機・無機固体材料を検討してきたので、その機能や課題について紹介する。
1.研究背景
1.1 蓄電池の高エネルギー密度化
1.2 金属リチウム負極の適用と課題
2.有機・無機材料による金属リチウム負極反応の検討
2.1 有機材料
2.2 無機材料
【質疑応答】
セミナー講師
1. 北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター 教授 博士(理学) 後藤 和馬 氏
2. (国研)産業技術総合研究所 ナノカーボンデバイス研究センター 主任研究員 工学博士 周 英 氏
3. 三重大学 大学院工学研究科 助教 博士(理学) 田港 聡 氏
セミナー受講料
1名につき60,500円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税込)〕
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