書評検索結果

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「セル生産が分かる70のポイント 」今岡善次郎著

投稿日 2013/12/19

2005年に出版された本書は、セル生産を書名にうたってはいますが、
そのメカニズムを解説するにとどまらず、ある時は経営論であり、
組織論であり、さらには文明論であったりします。
トヨタ生産方式の研究者でもある筆者は、セル生産方式の成功には
人間臭い自律的な改善の重要性が必要であると説いています。
生産技術、生産管理担当者に限らず、製造業に関わる多くの人に
参考となるでしょう。

「良く分かる「レイアウト改善」の本 」小川正樹著

投稿日 2013/12/04

思えば私も何度か工場レイアウトを担当したことがありました。
レーザーディスクの一貫生産ラインでは完全に直列型の配置でしたし、
プラズマディスプレイパネルの試作ラインでは、
少量多品種だったため、大枠はプロセスの流れに沿っていながら、
ジョブショップレイアウトでした。
本書ではSLPを中心に据えながら、それに関連するABC分析、
5S、IE、VE、EOQといった生産マネジメントを広範に扱い、
レイアウトだけでない生産全体最適が実現する構成になっています。
書名に違わず文体も平易であり、レイアウト設計、変更を控えている
方にお勧めできます。

「生産管理概論 」桑田秀夫著

投稿日 2013/11/20

生産管理は包含する範囲が広くかつ拡張が可能なために、書籍によって
扱う項目が大きく異なることがあります。本書は第1版が1990年という
こともあり、最近記載が減ってきた古典的なIEについても多くの頁を
配分しながら、第2版でCIMなどのコンピュータ管理関連も追加し、
品質管理や、OR、VEなどについてもある程度記述した結果、
バランスの取れたテキストになっています。
特徴としては人事管理やOAに関しての章を設けていることでしょうか。
生産管理全体を大まかに理解するには具合が良く、経営工学部門の
技術士受験用にオススメしたくなります。

「技術者のためのIE実践教科書 」水津寛一著

投稿日 2013/11/05

川崎重工で生産部長を務めた著者は、現代のIEはSE(System Engineering)で
あり、古典的なIEを脱却して、全体最適を考慮するために、すべての技術者が
知っておくべき技術と主張します。
そのために本書では、従来の工程分析や時間研究などの分析手法だけでなく、
理想から設計を始めるナドラーのワークデザインシステムを引き合いにして、
トップダウン的な設計の手順についても論理的に詳述しています。
それによれば、(1)システムの目的の明確化(課題設定)、(2)システムの
制約条件の明確化、(3)システム分割、(4)システム内容の決定、となって
います。