在庫を利用して購入コストを下げるには(その3)

更新日

投稿日

 前回のその2に続いて解説します。
 

1.負荷調整によってスループットを稼ぐ

 
 スループットを稼ぐには、下図のように生産を前倒しにすることによりフル稼働状態を実現し、外部経費や残業代の発生を抑えることが重要です。(トヨタの平準化生産
 
      SCM
 

2.ブルウィップ効果が部品会社の負荷調整の邪魔をする

 
 部品会社の事業運営は、下図のようにブルウィップ効果の増幅幅に大きく左右されます。すなわち、次の4点です。
 
 (1)サプライチェーンの上流ほど増幅幅が大きくなるため、適切な数量計画が立てにくい
 (2)サプライチェーンの上流ほど計画の自由度が低く、在庫対応を余儀なくされる
 (3)材料会社や部品会社は製造設備能力が変動に対応しにくくボトルネック工程となりやすい
 (4)部品会社が変動対応のために安易に外注会社を使えばその分がコストアップになる
 
       SCM
 

3.VMI倉庫を用いた平準化対策は下請けいじめではない

 
 VMI倉庫は部品会社に対する製品会社の実行支援がないと効果がでません。
 
 SCM
 
 次回は、「在庫品と受注品を組み合わせて変動調整する」から、解説を進めま...
 前回のその2に続いて解説します。
 

1.負荷調整によってスループットを稼ぐ

 
 スループットを稼ぐには、下図のように生産を前倒しにすることによりフル稼働状態を実現し、外部経費や残業代の発生を抑えることが重要です。(トヨタの平準化生産
 
      SCM
 

2.ブルウィップ効果が部品会社の負荷調整の邪魔をする

 
 部品会社の事業運営は、下図のようにブルウィップ効果の増幅幅に大きく左右されます。すなわち、次の4点です。
 
 (1)サプライチェーンの上流ほど増幅幅が大きくなるため、適切な数量計画が立てにくい
 (2)サプライチェーンの上流ほど計画の自由度が低く、在庫対応を余儀なくされる
 (3)材料会社や部品会社は製造設備能力が変動に対応しにくくボトルネック工程となりやすい
 (4)部品会社が変動対応のために安易に外注会社を使えばその分がコストアップになる
 
       SCM
 

3.VMI倉庫を用いた平準化対策は下請けいじめではない

 
 VMI倉庫は部品会社に対する製品会社の実行支援がないと効果がでません。
 
 SCM
 
 次回は、「在庫品と受注品を組み合わせて変動調整する」から、解説を進めます。
 
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

本間 峰一

高額投資したにもかかわらず効果の上がっていない生産管理システムを利益に貢献するシステムに再生させます!

高額投資したにもかかわらず効果の上がっていない生産管理システムを利益に貢献するシステムに再生させます!


「生産マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
新規開拓のどこを見ればよいか 中国工場の品質改善(その74)

 前回のその73に続いて解説します。 【第4章】中国新規取引先選定のポイント 【中国異文化コミュニケーション】 ◆ 中国人と信頼関係を築くコミュ...

 前回のその73に続いて解説します。 【第4章】中国新規取引先選定のポイント 【中国異文化コミュニケーション】 ◆ 中国人と信頼関係を築くコミュ...


在庫管理をAIで効率化!効率化の成功事例と導入ポイント

【目次】 近年、人工知能(AI)の進化は目覚ましく、さまざまな業界での活用が進んでいます。その中でも、在庫管理は特にAIの恩恵を受け...

【目次】 近年、人工知能(AI)の進化は目覚ましく、さまざまな業界での活用が進んでいます。その中でも、在庫管理は特にAIの恩恵を受け...


梱包不良対策の基本

  【目次】◆梱包不良対策の基本1.梱包状態による不具合2.作業者(ヒューマンエラー)による不具合3.異物混入による不具合4.付帯ツールに...

  【目次】◆梱包不良対策の基本1.梱包状態による不具合2.作業者(ヒューマンエラー)による不具合3.異物混入による不具合4.付帯ツールに...


「生産マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
品質管理 中国工場管理の基本事例(その12)

  ◆ 品質管理-中国工場の品質が良くないのはなぜか(その2)  今回は、ある日系中国工場で取り組んだ事例を紹介します。この工場では従来...

  ◆ 品質管理-中国工場の品質が良くないのはなぜか(その2)  今回は、ある日系中国工場で取り組んだ事例を紹介します。この工場では従来...


異物混入:鳥の羽の混入

 以前、製品のパッケージがネズミにかじられて使いものにならなくなったと記事を読んだことがありました。その記事は、このようなものでした。サプライヤーの一社の...

 以前、製品のパッケージがネズミにかじられて使いものにならなくなったと記事を読んだことがありました。その記事は、このようなものでした。サプライヤーの一社の...


中国人と日本人の感覚の違い、外観に対する認識 中国企業の壁(その32)

       外観検査と寸法・特性検査との違いは、寸法・特性検査では図面や検査基準書に従って合否を判断しますが、外観検査の場合、検査員が自分の判断基...

       外観検査と寸法・特性検査との違いは、寸法・特性検査では図面や検査基準書に従って合否を判断しますが、外観検査の場合、検査員が自分の判断基...