機能性評価について

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  品質工学
 
 今回は、機能性評価について、機能性評価で見る機能、機能の定義の事例、機能がいくつか出てきた場合には、どのように対応すれば良いかなどを解説します。
 

1. 機能性評価で見る機能について

 よくある議論ですが、明確な定義等が定まっていないのが現状です。まず基本機能の受入側として目的機能というものが存在し、この目的機能とはクライアント等の需要者側が欲する機能(品質)を指し、すなわち目的ということになります。
 
 次に基本機能でありますが、目的機能を達成、満足させるための手段をいい品質工学では自然法則で定義することになっているのが一般的です。
 
 両者を例えるとあるクライアントが遊びで楽しみたいとします。この場合目的機能は「楽しむ」ということになります。
 
 次に基本機能ですが、経緯を省きますが、検討した結果メリーゴーランドを選定することになった場合、基本機能はメリーゴーランドに乗用する人が楽しくなるような回転及び上下動を実現するための「エネルギー変換」ということになります。
 
 基本機能は、あくまでも供給者側(開発・設計者等の技術者)主導で決定されるものです。
 
 何故ならば、需要者側はあくまでも楽しみたいということだけなので、その手段というものは直接関心が無いとも言えるからです。基本機能の特定方法としては、導出した手段に対し自然法則の原理となるまで抽象化していくという作業が必要です。
 
 基本機能の分類方法の代表例として、エネルギー変換、線形変換、転写、保形、均質化、反応制御、確動等を採用されているようです。
 
 品質工学では、品質を測定せず機能を評価するということが鉄則であり、これは機能の根幹をなす基本機能のパラメータを評価、測定することが結果的に最終品質のばらつきを抑えやすいということに繋がり、コストダウンと品質の両輪を最適化するための方法といえます。
 

2. 機能の定義の事例

 静的特性は、機能性評価ではなく多くは品質評価ということになります。
 
 これは、ある決まった目標値を持つ特性を対象とするため品質に対し根本的な解決に至らないためであると言われています。
 
  静的特性の評価手法としては、望小特性(より小さい方がよい。)、望大特性(より大きい方がよい)、望目特性(ある決まった値)、ゼロ望目特性(0を目方とする値)、100分率特性(100分率で決まる値)の特性のS/N比により評価するのが一般的です。
 
 機能性評価(動特...
 
  品質工学
 
 今回は、機能性評価について、機能性評価で見る機能、機能の定義の事例、機能がいくつか出てきた場合には、どのように対応すれば良いかなどを解説します。
 

1. 機能性評価で見る機能について

 よくある議論ですが、明確な定義等が定まっていないのが現状です。まず基本機能の受入側として目的機能というものが存在し、この目的機能とはクライアント等の需要者側が欲する機能(品質)を指し、すなわち目的ということになります。
 
 次に基本機能でありますが、目的機能を達成、満足させるための手段をいい品質工学では自然法則で定義することになっているのが一般的です。
 
 両者を例えるとあるクライアントが遊びで楽しみたいとします。この場合目的機能は「楽しむ」ということになります。
 
 次に基本機能ですが、経緯を省きますが、検討した結果メリーゴーランドを選定することになった場合、基本機能はメリーゴーランドに乗用する人が楽しくなるような回転及び上下動を実現するための「エネルギー変換」ということになります。
 
 基本機能は、あくまでも供給者側(開発・設計者等の技術者)主導で決定されるものです。
 
 何故ならば、需要者側はあくまでも楽しみたいということだけなので、その手段というものは直接関心が無いとも言えるからです。基本機能の特定方法としては、導出した手段に対し自然法則の原理となるまで抽象化していくという作業が必要です。
 
 基本機能の分類方法の代表例として、エネルギー変換、線形変換、転写、保形、均質化、反応制御、確動等を採用されているようです。
 
 品質工学では、品質を測定せず機能を評価するということが鉄則であり、これは機能の根幹をなす基本機能のパラメータを評価、測定することが結果的に最終品質のばらつきを抑えやすいということに繋がり、コストダウンと品質の両輪を最適化するための方法といえます。
 

2. 機能の定義の事例

 静的特性は、機能性評価ではなく多くは品質評価ということになります。
 
 これは、ある決まった目標値を持つ特性を対象とするため品質に対し根本的な解決に至らないためであると言われています。
 
  静的特性の評価手法としては、望小特性(より小さい方がよい。)、望大特性(より大きい方がよい)、望目特性(ある決まった値)、ゼロ望目特性(0を目方とする値)、100分率特性(100分率で決まる値)の特性のS/N比により評価するのが一般的です。
 
 機能性評価(動特性)の対象は、一般的に一定の目標値を持たず入力Xに対して出力Yが線形(比例関係)になるものを対象としています。機能性評価の対象が材料系の事例は、多数存在します。
 
 この場合、対象が動特性を有することが前提となります。例えば、力と変位の関係(バネ定数)や成形品や鋳物などで型寸法と成形品寸法を要求するものなどが挙げられます。
 

3. 機能がいくつか出てきた場合には、どのように対応すれば良いか?

 まず、優先順位をつけることが重要でその場合、その機能が無くてはならないものかどうかに焦点を当てて検討してみるのが得策となります。
 

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この記事の著者

中村 照雄

技術の町医者を志向し、中小企業の皆様方へ貢献します。

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