いくつかのサブ・プロジェクトから構成される大きなブログラムが終了しました。そこでいつものようにレッスンズ・ラーンド(Lessons-Learned: 学んだ教訓)をまとめることになり、そしていつものように僕がその取りまとめを行いました。
レッスンズ・ラーンドはプロジェクト・マネジメントの世界で広く行われているだけではなく、シックスシグマの世界でも最後の定着フェーズ(Control Phase)でプロジェクトを振り返り、プロジェクトで得た教訓(成功や失敗)を今後に活かす目的で行います。
レッスンズ・ラーンドは広く行われているため、インターネットを使えば多くの情報を簡単に入手することができます。そこでここではレッスンズ・ラーンド自体について解説することはせずに、むしろレッスンズ・ラーンドをどのように進め(プロセス)、どのように教訓や知識を抽出し(分析)、どのように今後のプロジェクトに活かすのか、ということを中心に解説します。
【レッスンズ・ラーンドの進め方(プロセス)】
レッスンズ・ラーンドは、次ぎの4ステップで行います。
(1) レッスンズ・ラーンドの収集(収集フェーズ)
(2) レッスンズ・ラーンドの定型化(定型化フェーズ)
(3) レッスンズ・ラーンドの分析(分析フェーズ)
(4) レッスンズ・ラーンドの活用(活用フェーズ)
収集フェーズでは、ブレインストーミング形式のミーティングを開催し、参加者(チームメンバー)からレッスンズ・ラーンドを収集します。定型化フェーズでは、後の分析をやり易くするために、参加者各自の自由な言葉で書かれた意見を一定の法則・文法で定型化します。分析フェーズでは、グルーピングや根本原因の把握、優先順位付けなどを行います。そして最後の活用フェーズでは、改善項目(将来の予防措置)を優先順位を付けて抽出し、それを次のプロジェクトで同じ過ちを防ぐために展開してい...