1. シックスシグマの統計的定義
シックスシグマは、「平均値と近接する規格限界値の間に標準偏差が6つ収まること」と定義されます。 3シグマと比較した下図で示すとおり、非常にバラツキの小さいプロセスになります。
このようなプロセスを達成することにより、規格をオーバーするサービス(納期遅れなど)や、不良を産み出す「確率」が小さくなり、コスト低減や顧客満足度向上につながるのです。
ただし、全てのプロセスにおいてシックスシグマ(6シグマ)を目標とする訳ではありません。プロセス毎に、顧客の声とビジネスニーズを理解した上で、適切なシグマレベルを目標値に設定する必要があります。
例えば、同じ航空会社のプロセスであっても、航空機の運航に係る、重要なプロセスは一般的に7~8シグマ相当と言われています(6σでは不十分)。一方、チェックインした荷物のハンドリングプロセスは3~4シグマレベルとされています。みなさんの中にも、スーツケースの誤配や遅配の経験をされた方がいらっしゃるはずです。バゲージのハンドリングミスと同じ確率で航空機事故が起こることは、勿論あり得ません。
バゲージのハンドリングプロセスに高額なシステムを導入すれば、ミ...