進化を続けるIEと活用をサポートするOTRS
1.IEの定義
IE(industrial engineering:産業工学)は多くの産業現場で生産性向上とカイゼンに用いられている技術です。約100年前に誕生した技術であるIEは時代の変化に合わせ進化を続け、現在では製造業をはじめ多くの業界で活用されています。下記にIEの定義を紹介します。
IEは現実の動作を観測し、理想との差を明らかにし、対策・カイゼンしてゆく技術です。協会の定義にもあるように幅広い分野で活用されています。
2.IEの活用で重要な観測と分析
高い汎用性と生産性向上成果をもたらす要因は、事実情報を基にした作業者の納得感が高い点にあるといえます。予測値を基にするのではなく、現実の情報を基にして算出する各種作業情報は「たら・れば」ではない説得力を持つものです。事実、日本の高付加価値製造の事例はじめ、日系自動車メーカーやその系列で実施している各種カイゼン活動はIEを活用しているもので、その高い効果は製造のデジタル化、スマート化が進む現在でも多くの現場で活用されています。
3.IE活用の課題
生産性の向上において成果が見込める技術であるIEですが、その活用について課題もあります。
これらの課題がある中でもIEを活用する企業は増加しています。その理由は上記課題を解決するカイゼンソフトウェア「OTRS」が関係しています。
4.OTRSが解決するIE活用の課題
OTRSは1990年代に誕生したIE活用をサポートするカイゼンソフトウェアです。IEの手法を基に設計されているほか、国内外の各種現場の意見を取り入れながら進化を続け、課題解決の具体策を提供しています。それでは、下記に代表的な課題2つに対し、OTRSがどのように貢献できるかについてご紹介します。
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課題1:現場測定工数の負担が大きい
OTRSを使用した場合と使用しない場合の工数比較を参考に引用します。
図.手作業/OTRS分析 時間研究比較
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課題2:IEを理解したエンジニア人材の不足
OTRS導入先企業から寄せられる声で多いのは、これまで「難しい」という理由から距離を置いていたIEが、OTRSを導入し分析を繰り返すことでIEの真意が理解でき「短時間で習得できた」といったものです。これは、OTRSが「学びから実践」という従...