経営戦略をやさしく実践し、成果をあげる

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 カイゼンもイノベーションも会社経営に必要なものですがより重要なのは経営戦略です。戦略というとカッコいいので‘○○戦略’“◎◎戦略”とよく言いますが、皆さん本当に成果があがっているでしょうか?
孫子の兵法では、勝利を勝ち取る第一の鍵は「彼を知り己を知る」、すなわち「勝算があれば戦い、勝算がなければ戦わない」ことだ、いってます。ドラカーは、「戦略は、使命の明確化からスタートする」とし、「どのような市場でどのような位置づけをするか」が重要だとしています。ランチェスター戦略は、弱者逆転(小が大に勝つ)法則がつとに有名です。そして、戦略は「選択と集中」だといわれ、SWOT分析(強みStrengths、弱みWeaknesses、機会Opportunities、脅威Threatsの分析)が、経営戦略策定の方法としてよく使われております。
 
 これらに方法を使ってみられた方も多いと思いますが、本当の成果を上げることが出来ているでしょうか?「やさしく実践して、成果を上げる」方法なんてあるのでしょうか?・・・実は、あるのです。それはビジネスの本質を理解することと、QC7つ道具を実践的に応用することなのです。
 
 ビジネスの本質は、色々なマーケットがあって、そこに商品を投入し、商品がマーケットのニーズに(よく)合えば、(よく)売れて、利益が出ます。それには、競争相手よりも魅力的な商品(機能、価格、納期など)を投入する必要がありますが、マーケットのニーズは常に変化しており、商品をマーケットのニーズに合うものにしていく必要があります。また、大きなマーケットは大きな競争相手に有利で、小さなマーケットでは小さな企業が有利です。これらの本質を踏まえて、どのマーケットを選択し、どんな(機能の)商品を集中的に投入していくのかが成否のカギになります。
 
 多くの企業が、何とか売上を伸ばそうと、売れそうな商品を開発しマーケットに投入していますが、思うように売上が伸びず、これを繰り返しているといつの間にかどの商品が儲かっているのか儲かっていないのか分らない状態になってしまいます。
 
 これを、QC7つ道具の内の層別、チェックシート、グラフ、パレート(ABC)分析を実践的に応用することで、いま販売している数多くの商品を「将来性のある商品」と「見込みのない商品」とに見える化することが出来ます。得意先別、商品別に(層別と層別データをとるチェックシートの応用)、年間売上高の多い順に並べてみると、1/3の商品で売上の95%を占めているおり、2/3の商品でわずか5%の売上しか上げていない(パレート分析を“重要でないものを選別する”のに応用)という事実が分って「目からウロコが落ちる」ことも稀ではないのです。これが分れば、5%しか売上げていない2/3の商品を捨て去ることで、これらに費やしている資源(人材や資金)を有望な得意先の有望な商品に投入することが出来ます。有望な商品を選ぶには、3年間の得意先別・商品別の月次売上高を毎月、12ヶ月分累計したものを折れ線グラフに描くことで、商品別に直近2年間の動向が見えてきます。
 
 一倉 定(さだむ)さんという五千社以上の社長に「経営戦略をやさしく実践することを指導し、確実に成果を上げている」、筆者が傾倒しているユニークなコンサルタントは、これを「年計」分析と呼び、商品を6つの類型にして、類型ごとにどうすべきか「成果を高める態度」を示唆しています。以下、図1の商品分析に関する事例を抜粋し紹介します。
 
                    sya11
                                 図1.商品分析に関する事例
 
 U社は赤字続きで、技術屋社長が能率向上、コスト削減に懸命に取り組んでいますが一向に見...
 カイゼンもイノベーションも会社経営に必要なものですがより重要なのは経営戦略です。戦略というとカッコいいので‘○○戦略’“◎◎戦略”とよく言いますが、皆さん本当に成果があがっているでしょうか?
孫子の兵法では、勝利を勝ち取る第一の鍵は「彼を知り己を知る」、すなわち「勝算があれば戦い、勝算がなければ戦わない」ことだ、いってます。ドラカーは、「戦略は、使命の明確化からスタートする」とし、「どのような市場でどのような位置づけをするか」が重要だとしています。ランチェスター戦略は、弱者逆転(小が大に勝つ)法則がつとに有名です。そして、戦略は「選択と集中」だといわれ、SWOT分析(強みStrengths、弱みWeaknesses、機会Opportunities、脅威Threatsの分析)が、経営戦略策定の方法としてよく使われております。
 
 これらに方法を使ってみられた方も多いと思いますが、本当の成果を上げることが出来ているでしょうか?「やさしく実践して、成果を上げる」方法なんてあるのでしょうか?・・・実は、あるのです。それはビジネスの本質を理解することと、QC7つ道具を実践的に応用することなのです。
 
 ビジネスの本質は、色々なマーケットがあって、そこに商品を投入し、商品がマーケットのニーズに(よく)合えば、(よく)売れて、利益が出ます。それには、競争相手よりも魅力的な商品(機能、価格、納期など)を投入する必要がありますが、マーケットのニーズは常に変化しており、商品をマーケットのニーズに合うものにしていく必要があります。また、大きなマーケットは大きな競争相手に有利で、小さなマーケットでは小さな企業が有利です。これらの本質を踏まえて、どのマーケットを選択し、どんな(機能の)商品を集中的に投入していくのかが成否のカギになります。
 
 多くの企業が、何とか売上を伸ばそうと、売れそうな商品を開発しマーケットに投入していますが、思うように売上が伸びず、これを繰り返しているといつの間にかどの商品が儲かっているのか儲かっていないのか分らない状態になってしまいます。
 
 これを、QC7つ道具の内の層別、チェックシート、グラフ、パレート(ABC)分析を実践的に応用することで、いま販売している数多くの商品を「将来性のある商品」と「見込みのない商品」とに見える化することが出来ます。得意先別、商品別に(層別と層別データをとるチェックシートの応用)、年間売上高の多い順に並べてみると、1/3の商品で売上の95%を占めているおり、2/3の商品でわずか5%の売上しか上げていない(パレート分析を“重要でないものを選別する”のに応用)という事実が分って「目からウロコが落ちる」ことも稀ではないのです。これが分れば、5%しか売上げていない2/3の商品を捨て去ることで、これらに費やしている資源(人材や資金)を有望な得意先の有望な商品に投入することが出来ます。有望な商品を選ぶには、3年間の得意先別・商品別の月次売上高を毎月、12ヶ月分累計したものを折れ線グラフに描くことで、商品別に直近2年間の動向が見えてきます。
 
 一倉 定(さだむ)さんという五千社以上の社長に「経営戦略をやさしく実践することを指導し、確実に成果を上げている」、筆者が傾倒しているユニークなコンサルタントは、これを「年計」分析と呼び、商品を6つの類型にして、類型ごとにどうすべきか「成果を高める態度」を示唆しています。以下、図1の商品分析に関する事例を抜粋し紹介します。
 
                    sya11
                                 図1.商品分析に関する事例
 
 U社は赤字続きで、技術屋社長が能率向上、コスト削減に懸命に取り組んでいますが一向に見通しが付かない。商品分析の結果、赤字の原因がはっきりと浮かび上がってきた。売上高の第1は「今日に商品」、第2と第4は「昨日の商品」で、3位に「シンデレラ」がいた。同時に行った収益性の分析は、このシンデレラがトップであった。その商品はカタログの最後のページの一番下に小さく載っているだけで営業活動は全くしていないのに注文が次々にくる。部品はオール外注で工場の隅の方で数名の工員がボソボソ組立をしているという、典型的な「投入資源が極度に不足している」状態であった。一方、社長が我が社の特色と考えていた商品は何と「不必要な特殊品」・・・売上高で3%しかないのに、設計部門の全部、資材活動の70%、製造活動の20%が投入されていたのです。ここまで実態が見えてくれば、選択と集中の仕方は明らかになってきます。これが、経営戦略をやさしく実践し、成果を上げるコツなのです。皆さんも、ぜひ試してみては如何でしょうか。
 

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この記事の著者

鈴木 甫

「生き残る」のは “強いもの” でも “賢いもの”でもなく「変化に対応できるもの」!「ポストコロナ『DX』の激変する環境に対応する企業支援」に真剣に取り組んでいます!            E-mail: h.suzuki@dr-practice.com

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