設計部門の仕組み構築(その1)

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【設計部門の仕組み構築 連載目次】

 私は、設計部門における仕組み構築は下表のように山登りだと考えています。前回は、現状分析をもとに課題を整理し、その原因を分析することを通じて、現状課題が設計部門が置かれている現在地点を明らかにすることであり、その原因分析が目標を達成するために必要となる対策方針を明らかにすることで、登山マップとコンパスに相当するものだということを解説しました。
 
            R&D
 
 システム化を伴う場合も、そうでない場合も、設計部門における仕組み構築は、一本道をまっすぐに進むことで実現できるのではなく、『頂上を目指す山登り』であり、どの登山ルートを取るのかが重要であることを解説してきました。今回は、設計部門の仕組み構築として、その登山ルートを決めるところまでを解説します。繰り返しになりますが、事例としてあげている設計部門では、現状の課題を次のように整理できています。
 
(1)繰り返し実施する試作が同時作業となっており、設計の時期に直前の試作の評価を並行して実施し
   ている
(2)開発試作は4ヶ月間程度のかなり工数を使う作業であるが、試作(開発試作)製作や顧客対応な
   ど、設計部門が様々な作業を請け負っているため負担が大きい
(3)2S(第2試作)という試作期間にもっとも多くの工数がかかっており、設計作業、評価作業ともに
   最大の工数が必要になっている(工数手当て・調整は容易ではない)
(4)開発期間を通じて、設計作業、試作関連作業、評価作業が同時に実際されており、開発の状況把握
   やマネジメントは容易ではない
 
 前回、「(1)繰り返し実施する試作が同時作業となっており、設計の時期に直前の試作の評価を並行して実施している」について根本原因分析を行い、次のことが本質的な問題であることがわかりました。
 
  ・設計完成度を確認する仕組みがない
  ・改善活動をマネジメントするチーム(組織機能)がない
  ・評価項目や評価条件を再利用する仕組みがない
 
 あるツールベンダーが「試作が予定通り完了しないから進捗管理を徹底しましょう」「そのためには、進捗管理機能が充実しているシステムを導入しましょう」という...

【設計部門の仕組み構築 連載目次】

 私は、設計部門における仕組み構築は下表のように山登りだと考えています。前回は、現状分析をもとに課題を整理し、その原因を分析することを通じて、現状課題が設計部門が置かれている現在地点を明らかにすることであり、その原因分析が目標を達成するために必要となる対策方針を明らかにすることで、登山マップとコンパスに相当するものだということを解説しました。
 
            R&D
 
 システム化を伴う場合も、そうでない場合も、設計部門における仕組み構築は、一本道をまっすぐに進むことで実現できるのではなく、『頂上を目指す山登り』であり、どの登山ルートを取るのかが重要であることを解説してきました。今回は、設計部門の仕組み構築として、その登山ルートを決めるところまでを解説します。繰り返しになりますが、事例としてあげている設計部門では、現状の課題を次のように整理できています。
 
(1)繰り返し実施する試作が同時作業となっており、設計の時期に直前の試作の評価を並行して実施し
   ている
(2)開発試作は4ヶ月間程度のかなり工数を使う作業であるが、試作(開発試作)製作や顧客対応な
   ど、設計部門が様々な作業を請け負っているため負担が大きい
(3)2S(第2試作)という試作期間にもっとも多くの工数がかかっており、設計作業、評価作業ともに
   最大の工数が必要になっている(工数手当て・調整は容易ではない)
(4)開発期間を通じて、設計作業、試作関連作業、評価作業が同時に実際されており、開発の状況把握
   やマネジメントは容易ではない
 
 前回、「(1)繰り返し実施する試作が同時作業となっており、設計の時期に直前の試作の評価を並行して実施している」について根本原因分析を行い、次のことが本質的な問題であることがわかりました。
 
  ・設計完成度を確認する仕組みがない
  ・改善活動をマネジメントするチーム(組織機能)がない
  ・評価項目や評価条件を再利用する仕組みがない
 
 あるツールベンダーが「試作が予定通り完了しないから進捗管理を徹底しましょう」「そのためには、進捗管理機能が充実しているシステムを導入しましょう」という提案をしたとしても、このような単純で一本道の仕組み構築の考え方では現状の問題は解決しないこと、そして、現状の問題を解決できなければ開発効率2倍というゴールも達成できないことがわかると思います。
 
 次回は、現状課題の(2)(3)(4)について、根本原因分析を行い、登山マップを完成させます。
 
 

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この記事の著者

石橋 良造

組織のしくみと個人の意識を同時に改革・改善することで、パフォーマンス・エクセレンスを追求し、実現する開発組織に変えます!

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