1. 呼気からの吹き出し異物の問題
清浄度があまり高くないクリーンルームでは、防塵衣は着用していてもマスクを着用せず作業しているところも多いようです。また、防塵衣のフード(帽子)に簡易のマスクを取り付けて作業しているところもあります。これは、製造しているものによっては、問題ない、関係のない話かもしれません。
しかし、顕微鏡を覗きながらの加工作業や検査作業では、その製品や加工工程によっては呼気から吹き出した異物が問題になることがあります。つまり、鼻や口から吹き出した異物が製品に付着し、品質に影響するという場合です。口からは唾液、鼻からも粘度の高い水分が呼吸の度に発生します。それが顕微鏡の載物台にまで飛ぶのです。当然載物台の製品にも付着します。
例えば半導体製造では、ウエハーの製造(前工程)が終了し、後工程に移ると上記のようなことが問題になる場合があります。清浄度が高いクリーンルームで前工程の加工が終了し、同一社内で清浄度が低い後工程に流動された場合、或いは後工程は別な会社で加工する場合でも同様の問題があります。後者の場合は、後工程の加工を担当している会社に対しての監査、現場診断を実施し、自分たちの経験を含めアドバイスをすることも良いと思います。
2. 客先監査での指摘
後工程での呼気からの異物の問題は、客先監査時に対策を講じるよう指導することがよくあるので、共通のチェック項目となっていると推測されます。対策の多くは、顕微鏡に写真のような唾除けを付けることの要求です。顕微鏡の前面に透明の唾除けを取り付け、載物台にまで唾液などが飛ばないようにすることです。
3. 吹き出し異物の確認
写真の透明の唾除けを外し、顕微鏡で確認すると確かに粘度の高い異物の付着が確認されます。また、くしゃみや咳をした場合は、異常な量の唾液などが付着し、肉眼でも確認できます。これは、簡易のマスク(マジックテープでフードに固定するタイプ)では、ほとんど防ぎきれません。
4. 吹き出し異物の対策
クリーンルームの床面積では、清浄度の低いクリーンルームの方が圧倒的に多いようですから、上記のような問題が起きているところも多々あると思います。ただ、客先など他社からの監査がない場合、気が付くことが無かったり、気が付いていても対策が取られていないところもあると思います。これをお読みの企業、現場の方は、この辺にも着眼して、対応することをお勧...