用紙1枚でまとめるとは

投稿日

1. A3判の用紙1枚で調査に関することをまとめる

 私の友人(Hさんと呼びます)が地盤調査の会社を経営しています。Hさんは経営者ですがHさん自身も現場で地盤調査を行います。このHさんが以前私に話してくれたことで印象に残っている言葉があります。
 
 “調査に関することをまとめる場合には、常に、A3判の用紙1枚でまとめるように心掛けている”
 
 Hさんは、調査に関することをまとめる場合、A3判の用紙1枚の中に、例えば、調査場所の写真とその調査場所での調査結果とを並べて載せます。このようにまとめられていると、「このような場所で調査するとこのような調査結果になるのか」ということがこの1枚を見るだけで理解できます。
 
 あるページに調査場所の写真が載っており、別のページにそこでの調査結果が載っているようなまとめ方をしたとします。このようなまとめ方では、調査場所の写真を頭の中に入れたうえで、その調査場所での調査結果を別のページに移って見る必要があります。
 
 調査場所とそこでの調査結果とを頭に入れるため、調査場所の写真が載っているページと調査結果が載っているページを何度も行ったり来たりする必要があるかもしれません。
 
 このようなまとめ方は、調査に関することを理解するうえで読み手の負担になります。
 
 しかし、調査に関することがA3判の用紙1枚でまとめられていれば読み手に負担がかかりません。読み手はその1枚を見るだけで調査に関することが理解できます。その結果、読み手に、調査に関することが明確に伝わります。
 
  人的資源マネジメント
 
 「拙著:技術者のためのわかりやすい文書の書き方」の中で、「6つのルールと17の書き方」を解説しています。この中に、「ルール4・集約して書く:書き方10・組み合わせて書く」があります。
 
 書き方10とは、「部品(内容の要点、手順、箇条書き、表、図、写真など)を組み合わせて、用紙1枚(A4判やA3判など)の中にこれらを並べて書くこと」という書き方です。Hさんの例で解説すると、「調査場所の写真」と「調査場所での調査結果(図)」をA3判の用紙1枚の中に並べて書くことです。
 
 「すべてのことを用紙1枚(A4判やA3判など)でまとめる」ということではありません。しかし、「用紙1枚(A4判やA3判など)でまとめられないか?」という意識をもって文書を書いてください。このような意識を持って文書を書くことでわかりやすい文書(読み手に内容が明確に伝わる文書)を書くことができます。
 

2. A3判の用紙1枚でまとめた事例

 以下に示した事例は、弊社が以前作成した業務報告書の中の内容です。ある業務で行なった地盤調査の結果をまとめた内容です。
 
 A3判の用紙1枚の中に、書き方10を使って「図・写真・表」を組み合わせて書きました。すなわち、調査地点の状況(図・写真)と調査結果(図・表)をA3の用紙1枚に並べて書きました。
 
 人的資源マネジメント
 
 このように、「図・写真・表」を組み合わせてA3判の用紙1枚で地盤調査に関することをまとめることで、読み手はこの1枚を見るだけで調査に関することが理解できます。その結果、読み手に、地盤...

1. A3判の用紙1枚で調査に関することをまとめる

 私の友人(Hさんと呼びます)が地盤調査の会社を経営しています。Hさんは経営者ですがHさん自身も現場で地盤調査を行います。このHさんが以前私に話してくれたことで印象に残っている言葉があります。
 
 “調査に関することをまとめる場合には、常に、A3判の用紙1枚でまとめるように心掛けている”
 
 Hさんは、調査に関することをまとめる場合、A3判の用紙1枚の中に、例えば、調査場所の写真とその調査場所での調査結果とを並べて載せます。このようにまとめられていると、「このような場所で調査するとこのような調査結果になるのか」ということがこの1枚を見るだけで理解できます。
 
 あるページに調査場所の写真が載っており、別のページにそこでの調査結果が載っているようなまとめ方をしたとします。このようなまとめ方では、調査場所の写真を頭の中に入れたうえで、その調査場所での調査結果を別のページに移って見る必要があります。
 
 調査場所とそこでの調査結果とを頭に入れるため、調査場所の写真が載っているページと調査結果が載っているページを何度も行ったり来たりする必要があるかもしれません。
 
 このようなまとめ方は、調査に関することを理解するうえで読み手の負担になります。
 
 しかし、調査に関することがA3判の用紙1枚でまとめられていれば読み手に負担がかかりません。読み手はその1枚を見るだけで調査に関することが理解できます。その結果、読み手に、調査に関することが明確に伝わります。
 
  人的資源マネジメント
 
 「拙著:技術者のためのわかりやすい文書の書き方」の中で、「6つのルールと17の書き方」を解説しています。この中に、「ルール4・集約して書く:書き方10・組み合わせて書く」があります。
 
 書き方10とは、「部品(内容の要点、手順、箇条書き、表、図、写真など)を組み合わせて、用紙1枚(A4判やA3判など)の中にこれらを並べて書くこと」という書き方です。Hさんの例で解説すると、「調査場所の写真」と「調査場所での調査結果(図)」をA3判の用紙1枚の中に並べて書くことです。
 
 「すべてのことを用紙1枚(A4判やA3判など)でまとめる」ということではありません。しかし、「用紙1枚(A4判やA3判など)でまとめられないか?」という意識をもって文書を書いてください。このような意識を持って文書を書くことでわかりやすい文書(読み手に内容が明確に伝わる文書)を書くことができます。
 

2. A3判の用紙1枚でまとめた事例

 以下に示した事例は、弊社が以前作成した業務報告書の中の内容です。ある業務で行なった地盤調査の結果をまとめた内容です。
 
 A3判の用紙1枚の中に、書き方10を使って「図・写真・表」を組み合わせて書きました。すなわち、調査地点の状況(図・写真)と調査結果(図・表)をA3の用紙1枚に並べて書きました。
 
 人的資源マネジメント
 
 このように、「図・写真・表」を組み合わせてA3判の用紙1枚で地盤調査に関することをまとめることで、読み手はこの1枚を見るだけで調査に関することが理解できます。その結果、読み手に、地盤調査に関することが明確に伝わります。
 

3. 業務の概要をA3判の用紙1枚で作成する

 「用紙1枚でまとめること」の応用として、「自分が担当した業務の概要をA3判の用紙1枚で作成する」があります。すなわち、これは、A3判の用紙1枚で業務の概要版を作成することです。
 
 A3判の用紙1枚で業務の概要版を作成することでわかりやすい文書を書く力がレベルアップします。また、A3判の用紙1枚で業務の概要版を作成することは、記述式の問題が出題される試験、例えば、技術士第二次試験などの試験対策になります。
 
 これについては、次回の記事で書きますので、ご覧下さい。
 
【参考文献】
森谷仁著、「技術者のためのわかりやすい文書の書き方」、オーム社、平成27年3月20日
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

森谷 仁

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!


「人財教育・育成」の他のキーワード解説記事

もっと見る
幸福について、知って得する人的資源マネジメント【連載記事紹介】

     【目次】 ◆ 幸福とは 「幸福」について考えましょう。そのためにはまず、幸せかどうか、その度合いを調...

     【目次】 ◆ 幸福とは 「幸福」について考えましょう。そのためにはまず、幸せかどうか、その度合いを調...


ジョブスキル教育 教育研修の進め方(その2)

【教育研修の進め方 連載目次】 1.  教育制度を見直す必要 2.  ジョブスキル教育 3.  階層別教育 4....

【教育研修の進め方 連載目次】 1.  教育制度を見直す必要 2.  ジョブスキル教育 3.  階層別教育 4....


「あの人は毎回フラフラと言うことが変わって困る」という場合の会話法(中級編) あなたも一瞬で「技術が伝わる」エンジニアになれる(その6)

         【あなたも一瞬で「技術が伝わる」エンジニアになれる 連載目次】 1. 会話を...


「人財教育・育成」の活用事例

もっと見る
人財教育・人材育成、評価ポイントと得意分野

【目次】 ▼さらに深く学ぶなら!「行動科学」に関するセミナーはこちら! ▼さらに幅広く学ぶなら!「分野別のカリキュラム」に関するオ...

【目次】 ▼さらに深く学ぶなら!「行動科学」に関するセミナーはこちら! ▼さらに幅広く学ぶなら!「分野別のカリキュラム」に関するオ...


製造業の価格交渉とは (タフネゴシエーターの名言)(その1)

        常々、私が思っていることですが、どんなに高く苦労してモノにした技術であっても、それを高く売る...

        常々、私が思っていることですが、どんなに高く苦労してモノにした技術であっても、それを高く売る...


技術系以外の分野は、どう学べば良いか

      今回は、すそ野が広い技術系以外の分野をどう系統づけて学べば良いのかを解説します。     私は、技術士(情報工学部門)ということで...

      今回は、すそ野が広い技術系以外の分野をどう系統づけて学べば良いのかを解説します。     私は、技術士(情報工学部門)ということで...