1.アイデアを探す場所は
アイデアのヒントを探しに人はどこへ行くのでしょうか。「現代人の発想パターン調査」(1984年.創研調査)によると、図1のようにベスト3は「書店」「自然にふれる」「街や商店」です。
発想につまった時、フラッと書店に出かけて、関係書や他の書物をみる人はかなり多いでしょう。図書館や自宅の書庫などが、あまり充実していない日本人にとって、書店は私設図書館の役割をしています。同様に第3位の「街や商店」も、現代日本人の特長といえましょう。日本くらい世界中の商品やサービスの機会があふれているところはありません。マチはわれわれにとって発想の宝庫といえます。
2位は「自然にふれる」です。数学者の岡潔博士は、1週間ほど徹底的にその問題を考えたら旅に出たそうです。旅に出てホッとした時、着想が出てくることが多かったからとその理由をかたっています。
これらをみてわかるように、発想の場所はオフィスや家の中ではなく外が多く、企業の中での自由時間や余裕の大切さを指摘しています。つまり、過度の管理化は創造性の敵ということになります。
2.発想のヒントは人から・メディアから
発想のヒントにする媒体と、人について考えてみましょう。ちょっと古くなりましたが、2004年の調査を見てみます。現代でも大きくは変わっていないように思われます。
まず人についてですが、この調査によればベスト3は以下のようになりました。
(1)職場の同僚 56%
(2)職場の先輩・上司 46%
(3)同年輩の知人 36%
発想につまったら人に話しかける、という人はかなりいます。自分の考えをまとめるためだったり、何かちがった角度からのアドバイスを求めるためだったりです。
このように、良いアドバイスをもらえる人は大切にしたいものです。その意味からも職場の人ばかりでなく、外部の研究会な...