解決策の実施 業務改革を実現する問題解決技法 (その9)

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【業務改革を実現する問題解決技法 連載目次】

1.解決策実施につなげるために

 前回のその8 解決策の検討に続いて解説します。検討した解決策を実施するためには、関わる人たち全員の納得感が必要です。そのためには業務改革プロジェクトの内容をこの段階になって初めて広報しても遅すぎます。プロジェクトの早い段階から、適切なタイミングで業務改革に関する情報発信を継続することが必要です。またブレークダウンした「解決の方向性」は実行レベルから見るとまだまだ粗い内容ですので、更に「具体的な行動の仕組み」まで落とし込んでおくことが必要です。 

 解決策を実施する(現状の業務プロセスを改革後の業務プロセスに移行する)には、移行上で発生する種々の問題を潰したり、それが起こらないようにする予防措置を講じることも必要となります。関わる人たち全員に、業務改革後に何が良くなるのか(期待効果)も理解してもらわなければなりません。 

 したがって解決策を実施につなげるためには、以下の内容を詰めておかねばなりません。

業務改革の実行

 ここでいよいよ解決策の実施に着手しますが、「事業責任者の問題認識」「事業目標・改革テーマ」「実態調査結果」「問題の根本原因」「解決の方向性」等のポイントを関わる人たち全員に説明した上で、解決策の内容を理解してもらうことがまず必要です。

 「事業責任者の問題認識」「事業目標・改革テーマ」については、プロジェクトチームの検討メンバーからではなく、事業のトップである事業責任者から直接話してもらうことが大切です。

 そして、解決策はいきなり全面的に展開せず、本格実施する前に一部の部門や業務でトライアル実施を行う方が良いでしょう。いざ実施してみるといろいろ想定外のことが発生するからです。本格実施をする前にこれらを潰しておく必要があります。
   

2.解決策実施と目標達成ナビゲーション

 トライアルの実施結果はプロジェクトチームの検討メンバーで日々レビューしましょう。そして必要な修正を解決策に加えた上で、全面展開の実行スケジュールを明確にし、「施策実施計画」を立て、実施責任者も決めます。解決策実施が成り行き任せにならないよう、実施責任者は評価指標(KPIKey Performance Indicator)によって「どの程度進んでいるのか(実施状況)」を常にウォッチします。

 例えば部材欠品の発生を抑えたい場合、解決策(例えばサプライヤーに対する情報開示の改善)の実施状況をチェックせず、欠品状態だけをチェックするのでは成り行き任せになってしまいます。「部材欠品...

【業務改革を実現する問題解決技法 連載目次】

1.解決策実施につなげるために

 前回のその8 解決策の検討に続いて解説します。検討した解決策を実施するためには、関わる人たち全員の納得感が必要です。そのためには業務改革プロジェクトの内容をこの段階になって初めて広報しても遅すぎます。プロジェクトの早い段階から、適切なタイミングで業務改革に関する情報発信を継続することが必要です。またブレークダウンした「解決の方向性」は実行レベルから見るとまだまだ粗い内容ですので、更に「具体的な行動の仕組み」まで落とし込んでおくことが必要です。 

 解決策を実施する(現状の業務プロセスを改革後の業務プロセスに移行する)には、移行上で発生する種々の問題を潰したり、それが起こらないようにする予防措置を講じることも必要となります。関わる人たち全員に、業務改革後に何が良くなるのか(期待効果)も理解してもらわなければなりません。 

 したがって解決策を実施につなげるためには、以下の内容を詰めておかねばなりません。

業務改革の実行

 ここでいよいよ解決策の実施に着手しますが、「事業責任者の問題認識」「事業目標・改革テーマ」「実態調査結果」「問題の根本原因」「解決の方向性」等のポイントを関わる人たち全員に説明した上で、解決策の内容を理解してもらうことがまず必要です。

 「事業責任者の問題認識」「事業目標・改革テーマ」については、プロジェクトチームの検討メンバーからではなく、事業のトップである事業責任者から直接話してもらうことが大切です。

 そして、解決策はいきなり全面的に展開せず、本格実施する前に一部の部門や業務でトライアル実施を行う方が良いでしょう。いざ実施してみるといろいろ想定外のことが発生するからです。本格実施をする前にこれらを潰しておく必要があります。
   

2.解決策実施と目標達成ナビゲーション

 トライアルの実施結果はプロジェクトチームの検討メンバーで日々レビューしましょう。そして必要な修正を解決策に加えた上で、全面展開の実行スケジュールを明確にし、「施策実施計画」を立て、実施責任者も決めます。解決策実施が成り行き任せにならないよう、実施責任者は評価指標(KPIKey Performance Indicator)によって「どの程度進んでいるのか(実施状況)」を常にウォッチします。

 例えば部材欠品の発生を抑えたい場合、解決策(例えばサプライヤーに対する情報開示の改善)の実施状況をチェックせず、欠品状態だけをチェックするのでは成り行き任せになってしまいます。「部材欠品ゼロ」という結果を出すための解決策の実施状況を、KPIでチェックする必要があります。解決策の実施がうまく進んでいないようであれば、何らかの原因がありますので、それを調査して対策を講じ、現場に必要なアクションをとるように促します。それが結果としての「部材欠品ゼロ」に結びつくようになります。
   

 ここまで「その1」から「その9」で説明してきたような手順で業務改革を進めることにより、当初設定した改革目標を達成するだけではなく、今後もし“新たな問題”が発生しても、職場で自立的に解決していける「会社力」「組織力」「現場力」が向上した組織にすることができるのです。

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この記事の著者

森 史明

「会社力向上」「組織一丸で取組む業務改革」をナビゲートします!

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