書評検索結果

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「これで使えるTRIZ/USIT」粕谷茂著

投稿日 2015/11/06

技術的アイデア発想法TRIZを改良する目的で考え出されたUSITですが、思いのほか情報は発信されてなく、関心のある一部の部門でだけ使われているように見えます。

本書は、ものづくり.comで最も多くの記事を提供している著者が、まだUSITの評価が確立していないうちに上梓した貴重な本です。

TRIZの解説部分では、省略されることの多い9画面法、セルフ-Xまで解説し、40の発明原理にはすべてに図解入りの事例を挙げて、もちろんUSITにも適用事例が示されています。

これからTRIZ/USITを学習しようとする方には大いに参考となる一冊です。

「TRIZ入門」畑村洋太郎著

投稿日 2015/10/27

あの福島原発の事故調査委員会の委員長を務め、失敗学でも有名な著者によって1997年に出版されたTRIZの解説書です。

畑村氏はこの出版の10年以上前から同様の研究をやっていましたが、TRIZを知るに至って当然強力な関心を示してその有効性を確信し、多くの関係者が興味を示すこととなって、本書出版となったようです。

20年近く前の書籍ですから、これを以て最新のTRIZを学習するのは危険ですが、今では多くの企業で当然のように使われているTRIZが、導入時にどのように扱われていたかを知る貴重な資料です。

「ステージゲート法」ロバートクーパー著

投稿日 2015/10/01

ステージゲート法は、研究開発テーマのマネジメント手法として広く普及しているにも関わらず、詳細に解説し、実践をガイドする書籍は思いのほか少ないのです。

本書は、著者であるクーパー教授が四半世紀に渡る研究、コンサルティングで収集した事例がふんだんに埋め込まれていることと、完全に著者と一体化した浪江氏のしなやかな翻訳によって、400ページを超える大著でありながらぐいぐいと読み進む事が出来ます。

原題「新製品での勝利:イノベーションを通じた価値創造」からも予想できるように、ステージゲート法に限定せず、革新的な新製品を生み出し、ヒットし続けるためのえ方、方法論がしっかりと詰め込まれているため、研究開発部門を統括、管理する担当者、経営者におススメの1冊です。

「技術経営の考え方」出川通著

投稿日 2015/09/17

本書は、大企業の社内ベンチャー立ち上げと事業化を運営した著者が、その経験をもとに成功した点、反省点を具体的に挙げながら後進の技術者に向けて書き記したものです。

米国と日本、大企業ベンチャーと独立ベンチャーといった対比から、死の谷や魔の川を超える方法を議論します。

系統だったテキストというよりは、体験小説といった形態で書かれており、すいすいと読み進めるにもかかわらず、重要ポイントは的確な図表で整理されているため、結果的には技術開発系ベンチャーの経営者お役立ちの参考書になっています。

企業内で新規開発案件を任されそうなあなたにおススメの一冊です。