ポイントを押さえたクリーン化パトロールをしよう
クリーンルームは、清浄度(クリーン度)の違いにより、クリーン化の攻め方が変わって来ます。清浄度クラス10、100、1000のクリーンルームのパーティクル(微粒子)の発生状況のグラフを見て下さい。(図.1)清浄度の低いクリーンルーム、例えば、クラス1000は、乱流方式のクリーンルームです。
図.1 パーティクル(微粒子)の発生状況
クリーンルーム内のパーティクル発生は、環境起因と設備起因が同じ位です。従って、清浄度を高めるには、環境面、設備面両方から改善して行かなくては良くなりません。清浄度の高いクリーンルーム、クリーンルームの中では、人は最大の発生源、汚染源と言うことが分かっていますから、清浄度の高いクリーンルームへの人の入室数は極力少なくしています。
また清浄度の高いクリーンルームへの空気の供給は層流方式(ダウンフロー)にし、クリーンルーム全
体の清浄度もコントロールされています。このタイプのクリーンルームでは、今まで人がやっていた作業
を出来るだけ機械、設備に置き換えるようにしています。例えば製品の天井搬送、ロボットによる搬送や
設備への除給材作業など合理化、効率化が進んでいます。
このように、入室人員を押さえていますので、清浄度の高いクリーンルーム内では、環境よりも設備か
らの発塵の方が多いと言うことが言われています。この高い清浄度が要求されるクリーンルームでは、入
室人員を極力抑えていますので、逆に人の監視による異常の発見が遅れる事が考えられます。人の目は二
つあります。人が減ると言うことは、その2倍の監視の目が減ると言うことです。
設備の劣化、不具合、発塵等の発見が遅れることで、品質が低下した。気が付いたら遅かったと言う予防として手を打つことよりも、事後対応が増える傾向にあります。この発見遅れは、最先端のクリーン
ルームだから大丈夫と言う先入観も後押ししているように感じます。また、設備を長期間停止させてしま
うなど致命的な状態に繋がるかも知れません。清浄度の高いクリーンルームでは、この点を考慮...