循環型社会形成の推進 環境に対する感度を高める(その3)

◆ 物流総合効率化法

 3Rという言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。この3Rの意味は「リデュース:ゴミを出さない」、「リユース:再利用する」、「リサイクル:資源として再利用する」の三つです。

 物流を業として行うにあたって常に意識しなければならないものとして、廃棄物問題があります。前にもお話させていただきましたが、物流工程では木材や段ボール、そしてポリ袋などを大量に使用しています。これらは使用後は大量のゴミとなって残ることになります。これらの廃棄物を削減し、資源の有効活用を図っていかなければならないことは当然のことでしょう。資源の循環的利用が行われる資源循環型社会形成が図られることになったのです。環境省の定義では循環型社会は次のように言われています。(『』内は環境省パンフレットより引用)

 『大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会に代わるものとして提示された概念です。循環型社会形成推進基本法(平成12年法律第110 号)では、まず製品等が廃棄物等となることを抑制し、次に排出された廃棄物等についてはできるだけ資源として適正に利用し、最後にどうしても利用できないものは適正に処分することが確保されることにより実現される「天然資源の消費が抑制され、環境への負荷ができる限り低減された社会」としています』

 文面にもある通り、循環型社会形成推進基本法に基づいて私たちは業務を行っていかなければならないということになります。また物流の環境に関わる法令として「物流総合効率化法」があります。この法律の適用を受けた物流事業者はいろいろな特典を享受することができるのです。

 たとえば次のようなものがあります(国土交通省資料より引用)。

 物流総合効率化法の認定を受けた物流施設には、法人税...

や固定資産税・都市計画税の減税制度があります。

 物流施設の建築や購入をお考えの皆様には、施設整備のための長期無利子貸付制度、市街化調整区域での開発許可への配慮があります。

 環境に対する意識啓発(その1~3)についていろいろとお話させていただきましたが、この時代にあって環境を考慮せずに物流業務を行うことはできません。マネジメント指標にぜひ環境対応を入れて取り組んでいきましょう。

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