【ヒューマンエラー対策の考察 連載目次】
◆人間の行動ミスを誘発する背景
- 作業の熟練度や教育の程度(初心者、熟練者)
- 人間の行動に影響を与える要因(内部PSF,外部PSF)
- 組織要因、システム要因
①作業の熟練度不足、教育の不足
・新人に対する教育訓練手順はあるか?(内容、期間、合否判定)
・基本作業の教育訓練実施手順はあるか?
・定期的にスキルを確認し、合否判定を行う手順はあるか?
b.作業手順書・共通基本ルールは整備されているか?
・自工程検査の手順はあるか?
・基本作業を定義しているか(例;ねじ締め作業、プレス作業、カシメ作業…)
・特殊工程の作業手順書は整備されているか?(例:溶接作業、半田付け作業…)
・その製品固有の作業手順書は整備されているか?
②人間行動に影響を与える外的要因
・作業中断時、再開時の手順は決められているか?
・暫定的、臨時的な方法がそのまま定着化していないか?
・異常発生時の報告、処置方法の手順は決められているか?
b.やりにくい作業、不自然な姿勢での作業はないか?
・作業場の明るさ、温湿度、騒音、廃煙・廃熱対策などの作業環境は適当か?
・治具、補助具が正しく使われているか?
・複数のことを同時に行う作業はないか?
・細かい作業は拡大鏡を使用しているか?
・ポカミス治具、工具を必要に応じて製作しているか?
・作業者に対する情報提供、訓練は適切に実施されているか?
・初期流動管理は行われているか?
③組織、システム、風土要因
・指示を出す監督者が決まっているか?
・指示を出す監督者が複数いないか?
・ルール(作業手順書、規格書、操作マニュアル)が実態と合っているか?
・ルールをい...
・ルールを知らずに作業している作業者はいないか?
・監督者がルール違反に対して厳しい姿勢で臨んでいるか?
・監督者自ら、作業に没頭していないか?
・監督者がいつも現場から離れており、作業が野放しになっていないか?
・作業者、作業状況の問題を見える化しているか?
・人の配置、健康状態管理、残業時間管理を行っているか?
・日常の管理項目、点検項目を明確にして確認を行っているか?
・問題が発生したら放置せず、すぐに対策を講じているか?
・作業方法、作業環境などの改善を日常的に実施しているか?