◆イノベーションを継続して起こすための技術の目利き
技術の目利きとは、何を意味するのでしょうか?一般に意味するところは、テーマの筋を見極める能力を持つ人のことです。
その能力は様々な学びから獲得されたというよりも、むしろそのような技術の筋を見極めるセンスを持った人材です。通常そのような能力を持つ人材は、社内には1人もしくは数人しかいないというように理解されているようです。まさにカリスマ的な存在です。
技術の目利きが果すことが求められる役割には2つあります。一つは、その技術がまだ研究開発の途上にある段階で、ある機能を実現する上で適切な技術なのか?他により優れた技術はないのか?という技術面での的確性を見極める能力を持つことです。もう一つが、その機能は最終的にどのような分野で利用され、魅力的なリターンを期待できるのか?という市場面を見極める能力です。つまり「技術の目利き」は、技術と市場の両者について鋭い洞察力を持ち、そのテーマの筋を見極める能力を持っている人です。
◆カリスマの「技術の目利き」の代替としてのステージゲート法
ステージゲート法のゲートでは、テーマの評価項目が決められています。これは「技術の目利き」が持つべき視点そのものです。ステージゲートでは、その評価項目は明示されていて、各ゲートの前のステージでは、その評価に向けてプロジェクトチームのメンバーは技術および市場に関する様々な活動を通して自分達でその点の見極めを行います。つまり通常であれば、技術の目利きがその評価の場で指摘をしなければならない点について、予め必要な準備期間と予算、そして人材を投入して調査、検討をすることができるのです。
イノベーションの継続的創出をテーマとした厳選記事をものづくりドットコム登録専門家の浪江一公氏が紹介しています。
【イノベーションの継続的創出、厳選記事紹介】
- ・技術の目利きを考える
- ・研究開発部門が注意すべき広義の市場
- ・革新的テーマ発見のための自社の強み、コア技術
- ・革新的テーマ発見のために自社の強みを抽出する
- ・革新的テーマを生むための4つの要件
- ・革新的テーマを継続的に創出するための環境要件
- ・多様なソースから情報・知識を集めるための3つの視点
- ・ステージゲート法とは 【連載記事紹介】
- ・ステージ分割しゲートで評価 ステージゲート法とは 【連載記事紹介】
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