有事に対する初動対応 物流BCPについて考える(その5)

更新日

投稿日

 
  SCM
 
 

【物流BCPについて考える 連載目次】

◆ BCP: 緊急時対応手順の文書化と情報共有

 
 安否確認は会社組織では当然考えておかなければなりませんが、その前に家族との間では何かあった時の連絡のとり方を決めておくべきでしょう。では次に問題が起きた時の会社内での連絡や報告の方法について考えてみましょう。
 
 たとえば荷物を配送中に人身事故を起こしてしまい、歩行者にけがをさせてしまった場合を考えてみましょう。運行管理システムを導入していれば本部で車両に異常があったことがわかるでしょうから、それをすぐに経営層に伝えてしかるべき措置をとることはそれほど難しいわけではありません。
 
 一方でそのようなシステムがなければどうでしょうか。ドライバーからの一報が会社に入らなければ事故が起きたことは会社に伝わりません。たとえばそういった一報が入れば会社の誰かが現場にかけつけ、事故や被害者への対応がなされることになるでしょう。
 
 会社ではそのトラックが積載していた商品を在庫から再出庫し、別トラックで配送するといった手を打つことで、顧客からの信頼を失わずに済む対応を打つことが可能になるかもしれません。
 
 ではもしドライバーがけがをしてしまい、会社にすぐに連絡できなかったとしたらどうなるでしょうか。また、そのトラックに積んでいる荷物の内容や届け先がすぐにわからなかったらどのようなことが起きるでしょうか。
 
 残念ながら「輸送途上の事故」は地震による被災よりもずっと大きな確率で発生しま...
 
  SCM
 
 

【物流BCPについて考える 連載目次】

◆ BCP: 緊急時対応手順の文書化と情報共有

 
 安否確認は会社組織では当然考えておかなければなりませんが、その前に家族との間では何かあった時の連絡のとり方を決めておくべきでしょう。では次に問題が起きた時の会社内での連絡や報告の方法について考えてみましょう。
 
 たとえば荷物を配送中に人身事故を起こしてしまい、歩行者にけがをさせてしまった場合を考えてみましょう。運行管理システムを導入していれば本部で車両に異常があったことがわかるでしょうから、それをすぐに経営層に伝えてしかるべき措置をとることはそれほど難しいわけではありません。
 
 一方でそのようなシステムがなければどうでしょうか。ドライバーからの一報が会社に入らなければ事故が起きたことは会社に伝わりません。たとえばそういった一報が入れば会社の誰かが現場にかけつけ、事故や被害者への対応がなされることになるでしょう。
 
 会社ではそのトラックが積載していた商品を在庫から再出庫し、別トラックで配送するといった手を打つことで、顧客からの信頼を失わずに済む対応を打つことが可能になるかもしれません。
 
 ではもしドライバーがけがをしてしまい、会社にすぐに連絡できなかったとしたらどうなるでしょうか。また、そのトラックに積んでいる荷物の内容や届け先がすぐにわからなかったらどのようなことが起きるでしょうか。
 
 残念ながら「輸送途上の事故」は地震による被災よりもずっと大きな確率で発生します。これに対する備えは優先的に考えておくべきではないでしょうか。有事に対する初動対応は極めて重要な課題です。一歩間違えると顧客からの信頼を失い、会社の経営に影響が出ることも考えられるのです。
 
 これらの緊急時対応手順は最低でも文書化し、トップから末端まで共有化しておくことが望まれます。
 
 次回に続きます。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
SCMの一環としての輸送とは 儲ける輸送改善 (その3)

  【儲ける輸送改善とは 連載目次】 1.輸送改善はなぜ『おいしい』のか 2.輸送改善のための工場環境整備とは ...

  【儲ける輸送改善とは 連載目次】 1.輸送改善はなぜ『おいしい』のか 2.輸送改善のための工場環境整備とは ...


ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れない (その6)

1.JIT( Just In Time )と何が違うのか    前回のその5に続いて解説します。「ギリギリまでつくらない、運ばない、仕入れな...

1.JIT( Just In Time )と何が違うのか    前回のその5に続いて解説します。「ギリギリまでつくらない、運ばない、仕入れな...


サプライチェーンマネジメントにおけるベンチマーキング

 ベンチマーキングは、米国において1980年代に日本の製造業を研究するプロセスのなかでモデル化された手法です。  日本の多くの会社は自社と同じ成功事例に...

 ベンチマーキングは、米国において1980年代に日本の製造業を研究するプロセスのなかでモデル化された手法です。  日本の多くの会社は自社と同じ成功事例に...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
サプライチェーンの視点 物流現状把握の重要性 (その5)

 前回のその4:パフォーマンスを示すKPIに続いて解説します。   1. サプライチェーンマネジメント  さまざまなフィールドで物流業務が行われ...

 前回のその4:パフォーマンスを示すKPIに続いて解説します。   1. サプライチェーンマネジメント  さまざまなフィールドで物流業務が行われ...


工場内物流と生産管理のスキル グローバルサプライチェーン(その3)

   1. メーカー物流と工場内物流  生産のコントロールについても理屈は机上で学ぶことが可能です。しかし生産過程では品質や設備の...

   1. メーカー物流と工場内物流  生産のコントロールについても理屈は机上で学ぶことが可能です。しかし生産過程では品質や設備の...


物流に表れた現象の要因について関係部門に発信せよ 物流側からの情報発信の重要性(その4)

  ◆ 会社への貢献、そのメリットの裏に隠れた非効率な物流  物流にはすべての活動の結果が表れる傾向がある、というお話を前回させていただ...

  ◆ 会社への貢献、そのメリットの裏に隠れた非効率な物流  物流にはすべての活動の結果が表れる傾向がある、というお話を前回させていただ...