外国出願戦略 知財経営の実践(その38)

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知的財産

1. 知財の持つ価値 

 知財経営の実践については、その重要性が参考文献のように報告されています。〔1〕〔2〕知財の活用を、企業経営においては、常に意識しましょう。知財経営が有効となるのは、技術が自分の会社の強みとなる場合です。自社の強みを分析してみることが必要です。強みが技術にある場合は、知財戦略を考えてみましょう。

2. 知財経営:外国出願戦略

 外国出願をするかどうか迷っています。その断方法はどのようなものがあるでしょうか?

3. 知財経営:外国出願が必要か検討

 製品を開発して世界中で販売しようと考えているとします。このような場合、日本で特許を取得しただけでは、他の国にはその効力は及びません。それぞれの国で特許を取得する必要があります。日本で特許を出願すると、その情報は全世界に公開されます。また、日本で出願して一定期間を過ぎると、その後で他の国に出願しても特許を取得できません。外国出願をするかは、これらを前提として判断する必要があります。外国出願のメリットやデメリット、外国出願の方法を理解した上で検討してみましょう。また、外国出願をするかどうかの判断として費用の資金的負担を考慮しましょう。中小企業にとって外国出願の費用は高いため、十分に検討することが必要です。

【外国出願をするかどうかの判断基準】

◉ 外国で事業を行う可能性の有無

  • 製品を輸出して販売する予定はあるか
  • 工場進出する予定はあるか
  • ライセンス契約等が見込まれるか

◉ 外国で特許取得の可能性

  • 少なくとも日本での先行特許調査で同一の出願がないこと

◉ 侵害発生の可能性や発見の容易性の有無

  • 外国出願に関する市場があり、模倣品が発生する可能性があるか
  • 模倣品が発生した場合、侵害が発見しやすいか

【中小企業が外国出願を行う理由】

  • 外国に進出(工場・製品)するため、これにより事業拡大が期待できるため。
  • 海外でライセンス契約をするため。
  • 海外での模倣品対策のため。
  • ライバル会社への対抗のため。
  • 取引先の信用が増加するため。
 

4. 知財経営:外国出願について検討

 外国出願をする場合は、どの国に出願するかが重要です。外国出願には、出願費用がかかりま...

 

知的財産

1. 知財の持つ価値 

 知財経営の実践については、その重要性が参考文献のように報告されています。〔1〕〔2〕知財の活用を、企業経営においては、常に意識しましょう。知財経営が有効となるのは、技術が自分の会社の強みとなる場合です。自社の強みを分析してみることが必要です。強みが技術にある場合は、知財戦略を考えてみましょう。

2. 知財経営:外国出願戦略

 外国出願をするかどうか迷っています。その断方法はどのようなものがあるでしょうか?

3. 知財経営:外国出願が必要か検討

 製品を開発して世界中で販売しようと考えているとします。このような場合、日本で特許を取得しただけでは、他の国にはその効力は及びません。それぞれの国で特許を取得する必要があります。日本で特許を出願すると、その情報は全世界に公開されます。また、日本で出願して一定期間を過ぎると、その後で他の国に出願しても特許を取得できません。外国出願をするかは、これらを前提として判断する必要があります。外国出願のメリットやデメリット、外国出願の方法を理解した上で検討してみましょう。また、外国出願をするかどうかの判断として費用の資金的負担を考慮しましょう。中小企業にとって外国出願の費用は高いため、十分に検討することが必要です。

【外国出願をするかどうかの判断基準】

◉ 外国で事業を行う可能性の有無

  • 製品を輸出して販売する予定はあるか
  • 工場進出する予定はあるか
  • ライセンス契約等が見込まれるか

◉ 外国で特許取得の可能性

  • 少なくとも日本での先行特許調査で同一の出願がないこと

◉ 侵害発生の可能性や発見の容易性の有無

  • 外国出願に関する市場があり、模倣品が発生する可能性があるか
  • 模倣品が発生した場合、侵害が発見しやすいか

【中小企業が外国出願を行う理由】

  • 外国に進出(工場・製品)するため、これにより事業拡大が期待できるため。
  • 海外でライセンス契約をするため。
  • 海外での模倣品対策のため。
  • ライバル会社への対抗のため。
  • 取引先の信用が増加するため。
 

4. 知財経営:外国出願について検討

 外国出願をする場合は、どの国に出願するかが重要です。外国出願には、出願費用がかかります。そこで、外国出願をする国を絞る必要があります。

【自分の会社にとって、外国出願をすべき国】

  • 市場となる国、製品を生産する国、模倣品が発生する国。

 なお中小企業の外国出願の多い国は、米国、中国、欧州です。

 次回に続きます。

【参考文献】
〔1〕特許庁「中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006」(H19.3)
〔2〕「戦略的な知的財産管理に向けて「知財戦略事例集」(2007.4特許庁)

 

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この記事の著者

立花 信一

材料技術者および特許技術者として、長年にわたって経験した知識・技術を最大限に生かし技術コンサルティング、知財コンサルティング、行政書士として契約書作成、補助金申請のお手伝いをします。

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