1.組織の「ホメオスタシス」(恒常性)の存在
組織にもこのホメオスタシスが存在し、組織の変化への抵抗も、このホメオスタシスから理解することができます。それまで慣れ親しんだ組織がそれが「より良い」と認識する現状を変化させようとする動きがあると、組織には本来的にそれに抵抗し、基の状態を維持しようとする自然な機能が備えられるというものです。
言うまでもなく、本来は組織は目先のことだけでなく、その先の事を考えて、それに備えて変化をしていかなければなりません。大きな外的な環境変化などが起きつつある状況下においては、目先の狭い視野での「良い」ことと、広く長期の視野での「良い」こととは大きく異なります。
2.狭い目先の視野と広く長期の視野の乖離の大きさが組織の抵抗の大きさを決める
3.オープンイノベーションは現状の経営を根底から変えるもの
We’re initiating a fundamental shift in the way we do business -
すなわち、GEはオープンイノベーションを経営における「fundamental shift」と捉えているのです。GEだけではありません。オープンイノベーションの先駆者であるP&Gは、その導入に当たり、外部パートナーとの研究開発を全体の50%にするという極めて野心的な目標を掲げました。つまり、オープンイノベーションは、これまでの経営を根底から変えるもの(fundamental shift)であるということです。また、オープンイノベーションの果実を最大化するためには、...