【実践編 第4章目次】
第4章 標準作業で作業のムダを取る
1. 標準作業で作業のスタンダードを設定する←今回の記事
2. 動作分析で作業のムダを取る
3. 自働化と人離しで作業者の負担を減らす
4. 生産を守る保全・安全の取り組みを進める
5. 「目で見る管理」で現状をオモテ化する
【この連載の前回:流れ生産:ジャスト・イン・タイム生産(その65)へのリンク】
1. 標準作業で作業のスタンダードを設定する
生産基準に必要な要素と、現状分析をもとにした標準作業の設定手順を説明します。流れ生産:ジャスト・イン・タイム生産(その63)標準作業とは何か?に続けて解説します。
(2)標準作業の設定手順
◆現状をオモテ化する
標準作業の設定は、現状作業を把握することから始めます。これを「オモテ化する」といいます。はじめに、対象範囲の作業と作業順序を洗い出し、一連の作業内容の時間観測を行います。
続いて、それぞれの作業単位の時間と対象範囲の一連の作業時間(サイクルタイム)を設定します。
◆標準作業の設定手順
標準作業は、タクトタイム・作業順序・標準手持ちの3要素について、生産現場の監督者がこのように改革したいという内容を設定します。前回の手順2に続けて、解説します。
・手順3.標準作業票の作成
「標準作業票」は、部品別工程別能力表をもとに、工程レイアウト・作業手順・標準手持ちなどがひと目でわかるように図示するものです。
この票に、作業順序・品質チェック・標準手持ち・安全確認などを書き込むことで、正しい作業が行なわれているかどうかを確認するための「目で見る管理」の道具となります。
以上の手順で標準作業を設定し、標準作業組合せ票と標準作業票は現場の確認しやすい場所に掲示しておきます。そして、管理・監督者が、現場の作業者が標準作業通りに作業を行なっているか、作業者にムリな作業になっていないか、現状作業の改革・改善のポイントはないか、などを見出す道具として使わなければ...