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【実践編 第3章目次】
第3章 平準化で生産の波を小さくする
1. 生産を平準化する
2. 多品種対応のため段取り替え改革は必須←今回の記事
3. 不良ゼロを目指す品質保証とポカヨケのしくみ
第3章 平準化で生産の波を小さくする
「平準化」は、生産の波を小さくする改革であるとともに、需要と供給を一致させる生産のしくみづくりです。この章では「生産計画の平準化」「段取り替え改革」「品質保証とポカヨケ」について説明します。
2. 多品種対応のため段取り替え改革は必須
多品種化に対応するほど段取り替えは頻発する。改革のポイントは段取り時間と5つの定石。
(7)段取り替え改革のポイント
段取り替え改革の際に大切なポイントは以下の通りです。
ポイント① お金をかけない
段取り替え改革にお金をかけてはいけません。お金をかけると、チエが出なくなります。
ポイント② すぐやる
改革は、思いついたらすぐにやるのがコツです。すぐにやれば、お金をかけているヒマがないため、チエを出さざるをえません。思いついたら、即、行動です。
ポイント③ オモテ化する
改革をして標準化を図ったら、それをオモテにして、次の改革につなげます。
【段取り替え改革の実行手順】
段取り替えは、作業内容によって、内段取り替え作業・外段取り替え作業・ムダ作業の3つに大きく分けることができます。
- 内段取り替え作業:機械や設備を止めなければできない作業
- 外段取り替え作業:機械や設備を止めなくてもできる作業
- ムダ作業:治工具を探したり、クレーン待ちをするなど、段取り替え作業に直接、関係しない作業。
これらを踏まえて、段取り替え改革を以下の手順で行ないます。
手順① 段取り替え改革チームの発足
段取り替え改革のニーズが高まってきたら、現状を把捉し、段取り替え改革チームを発足させます。このとき、改革に対するトップの強い意思表示が必要となります。
手順② 段取り替え作業の分析
非常に時間のかかる段取り替え作業を探し、その作業を洗い出します。「段取り替え実績表」と「段取り作業分析表」を使って、現状のやり方をオモテ化します。
手順③ ムダ作業の洗い出しと「5S・3定」によるムダ取り
現状の段取り替え作業を、内段取り替え作業・外段取り替え作業・ムダ作業の3つに分け、直接、段取り替えと関係しないムダ作業を取り除きます。ここでのムダ取りは、5S・3定を中心に行ないます。
手順④ 段取り替えの外段取り替え化
機械設備を止めなければできないとされる内段取り替え作業を、発想を変えて見直し、外段取り替え作業としてできるようにチエ出しをします。これが、内段取り時間を短くする最大の決め手となります。
手順⑤ 内段取り替えの改革・改善
外段取り替え化をしても、...